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サンゴの共生に関わる物質

サンゴは熱帯の浅海にいるイソギンチャクの仲間で、珊瑚礁を作って他の生物の「すみか」となっており、熱帯の海の生態を保つのに重要な存在です。 サンゴは「褐虫藻」と呼ばれる植物プランクトンと一緒にいることによりです。共生藻は動物と植物の中間に位置する渦鞭毛藻と呼ばれる微生物で光合成もできます。渦鞭毛藻のおかげで動物であるサンゴが大量の二酸化炭素を吸収してサンゴ礁を作ることができるのです。
シゲミカタトサカ
 この写真は シゲミカタトサカ Sinularia lochmodes と呼ばれるサンゴです。このサンゴには糖結合タンパク質であるレクチンがたくさん含まれています。我々はこのレクチンをSLL-2 と名付け、研究してきました。SLL-2 はサンゴの体内ばかりでなく、褐虫藻の周りにあったことから、サンゴと褐虫藻を取り持つ物質ではないかと推測されました。


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 褐虫藻は共生しているときは丸い細胞ですが、サンゴから取り出して培養すると、動いたり(遊泳細胞 motile form)、止まったり(栄養細胞 coccoid form)と一日のうちに形を変えます(日周変化)。泳いでいる褐虫藻にレクチン SLL-2 を加えると動きが静止したまま、増殖することを発見しました。この形態は共生しているときと同様であることから、サンゴと褐虫藻の共生に、レクチンが重要な働きをしていると考えています。
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 褐虫藻は共生しているときは栄養細胞型ですが、サンゴから取り出すと、遊泳細胞型と栄養細胞型を繰り返しています(左の図)。しかし、レクチンを加えると、サンゴの体内と同じように、いつも、止まったままになります。
 このことから,レクチンである SLL-2 が共生に関与しているのではないかと示唆されています。
 このことから,シゲミカタトサカと同様に,他のサンゴでもレクチンが共生に関わっているのではないかと考えられます。そこで,他のサンゴについてもレクチンが共生に関わっているか検討しています。

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