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東洋医学総合研究所 漢方臨床研究室
キーワード: 漢方薬 薬効 分子メカニズム 新規天然物医薬品開発 ドラッグリポジショニング
多成分である漢方薬の特性を考慮した評価法を用いて漢方薬の薬効を客観的に評価し、分子メカニズムの解明に向けた研究を行っています。さらに研究成果を臨床応用するための創薬・育薬研究(新規天然物医薬品開発、ドラッグリポジショニング等)を行っています。
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北里研究所病院 漢方鍼灸治療センター ホームページへ東洋医学総合研究所について
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所長:小林義典北里大学薬学部生薬学教室教授、東洋医学総合研究所所長、附属薬用植物園園長、
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北里研究所病院漢方鍼灸治療センター 副センター長、漢方薬剤科部長
小林義典
私は2015年から北里大学東洋医学総合研究所(東医研)漢方針灸治療センターの薬剤部門長、2019年からは副所長を兼任してきました。
東医研は1972年6月27日、当時の日本の医学会(武見太郎 日本医師会長)、政界(床次徳二代議士)、財界(笹川良一会長) 等のご理解と援助の下、漢方の流派間の反目解消と東洋医学の研究・発展を志した大塚敬節 初代所長、矢数道明 第二代所長らが中心メンバーとなって、白金キャンパスに創立されました。 当時、武見先生は「真の漢方を今のうちに探しだし保存し研究することが、世界人類の医学の進歩のためにも必要」と述べられたそうです。なお、設立場所は初めから決まっていた訳ではなく、ちょうど新病院を建設中であった北里研究所が学祖から受け継いだ開拓者精神により最新の西洋医学と東洋医学とを融合することに期待して選定された、ということです。以来、東医研は、日本で初めて東洋医学を現代医学と連携させた総合的な視野で、実地臨床と基礎研究、そして中国や日本の古医書・薬物書に関する医史学的研究を推進し、2001年には現在のアネックス棟に移転し、特に昨年は50周年ということで「守る伝統、攻める未来」というスローガンのもと、職員一同で漢方・鍼灸の治療と研究を推進してきました。2021年度はコロナ禍の影響下にも関わらず、漢方・鍼灸外来患者数は年間累計でそれぞれ18,837名・9,711名、合計 生薬使用量は12,690kgでした。基礎研究においても、東医研臨床 研究部が中心となって開発した「エフェドリンアルカロイド除去麻黄エキス(EFE)」が食薬区分における成分本質の取扱いのリストにおいて「非医」として追加され、その一方で医師主導治験「感染初期の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者に対する新規生薬エキス製剤・EFEの有効性及び安全性を検討する探索的試験―二重盲検、ランダム 化、多施設共同 Phase I/II 比較試験―」が開始され、またメタボリックプロファイリングという新しい技術を応用した生薬の品質管理に関する研究論文を発表しこれが日本生薬学会誌の論文賞を受賞するなど、漢方薬・生薬分野において大いに注目を集めています。
2023年4月からは、東医研臨床部門の漢方鍼灸治療センターが北里研究所病院の一部門として、研究・教育部門は北里大学 薬学部の附置研究所として組織改組されることになりましたが、この新しい東医研は生薬学教室と漢方臨床研究室(旧臨床 研究部)の2つで構成され、従来通り漢方鍼灸治療センターと密接に連携を取りながら、漢方における臨床と基礎、医史学・ 薬史学的な研究を推進していくことになります。薬学部が6年制に移行して以来、北里大学薬学部の特徴ある教育プログラムとして知られる「漢方医薬学履修プログラム」も、従来通り、漢方鍼灸治療センターの医師・薬剤師の方々の協力の下、講義 や漢方薬剤科での実務実習など実施します。東洋医学と西洋医学という異なる医療体系を同じ保険診療で活用できるという世界でも希な日本医療の強みを最大限活用できる人材を世に送り出すべく、今後も尽力する所存です。
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