研究室紹介
微生物学教室
English腸内細菌の機能を最大限に引き出し、疾患の治療・予防に生かす
我々の腸内には数百種類、100兆個ほどの細菌が棲息しています。腸内細菌は、自身の持つ菌体成分や代謝物を介して、ヒトの多様な生理機能や疾患病態に影響を与えています。
微生物学教室では、腸内細菌叢の持つ特性を明らかにし、それを活用することにより、感染性・炎症性・代謝性疾患の制御を目指しています。
また、病原細菌による感染症発症の分子機構や、女性生殖器常在乳酸桿菌における有用性機能の解明をめざした研究も進めています。
研究室NEWS
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2025.04.16 クローン病への関連が疑われている共生病原性大腸菌に関する三木剛志准教授らの論文がMicrobiology and Immunologyに掲載されました
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2025.04.08 健康な日本人女性の腟内細菌叢に関する伊藤雅洋助教の論文が Frontiers in Cellular and Infection Microbiology に掲載されました 腟内細菌叢はこれまで考えられていたよりも多様性が高いこと、健康な日本人女性の腟内マイクロバイオームは BMI や年齢の影響を受けることを示した伊藤雅洋助教らの論文がFrontiers in Cellular and Infection Microbiology にオンラインに掲載されました。
プレスリリースはこちら。 -
2025.04.01 三木剛志先生が准教授に昇任しました。 4/1付で三木剛志先生が准教授に昇任されました。引き続き宜しくお願い致します!
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2025.03.27 日本薬学会第145年会にて、金倫基教授が「マイクロバイオーム研究と創薬」についての講演を行いました 日本薬学会第145年会 一般シンポジウム [S18]創薬のタネを拾うにて、金倫基教授が「マイクロバイオーム研究と創薬」についての講演を行いました。腸内細菌叢を標的とした医薬品開発は過去10年間で大きな関心を集めてきました。しかし、FMT(便微生物移植)の臨床的および規制上のサクセスストーリーがある一方で、他のモダリティにおいてはさまざまな試練も続いています。本講演では腸内細菌叢に焦点をあてた創薬研究の現状についてや将来展望について議論しました。
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2025.03.17 第17回北里大学農医連携シンポジウムにて金倫基教授が「腸内細菌による疾患制御」についての講演を行いました 第17回北里大学農医連携シンポジウム「先端研究から探る新しい農医連携の可能性」にて金倫基教授が「腸内細菌による疾患制御」についての講演を行いました。正常な腸内細菌叢は、外来の病原性細菌の侵入に対して強い抵抗性を示しますが、この腸内細菌による病原性細菌の侵入・定着の阻害作用を、コロナイゼーションレジスタンス(Colonization resistance; CR)と呼んでいます。本講演では、腸内細菌のCRを活用した医薬品開発についてや、CRに関するこれまでの私たちの知見についてお話しました。