研究室紹介
微生物学教室
English腸内細菌の機能を最大限に引き出し、疾患の治療・予防に生かす
我々の腸内には数百種類、100兆個ほどの細菌が棲息しています。腸内細菌は、自身の持つ菌体成分や代謝物を介して、ヒトの多様な生理機能や疾患病態に影響を与えています。
微生物学教室では、腸内細菌叢の持つ特性を明らかにし、それを活用することにより、感染性・炎症性・代謝性疾患の制御を目指しています。
また、病原細菌による感染症発症の分子機構や、女性生殖器常在乳酸桿菌における有用性機能の解明をめざした研究も進めています。
研究室NEWS
-
2025.01.25 Microbiome Science(2025年1月号, Vol.4 No.1)で『腸内真菌と宿主免疫システム』に関する総説を金倫基教授が担当しました 先端医学社のMicrobiome Science(2025年1月号, Vol.4 No.1)で『腸内真菌と宿主免疫システム』に関する総説を矢加部恭輔博士(現 Weill Cornell Medical College)がメインとなり、金倫基教授とともに担当しました。腸内の真菌叢は,細菌叢とくらべて数や多様性に劣るものの、宿主の疾患制御において重要な役割をになっていることが近年の研究より明らかになってきました。本稿では、腸内真菌叢と宿主免疫系とのあいだの相互作用および腸内真菌と疾患との関連性について、最近の研究報告を中心にまとめました。
-
2025.01.08 日本ラクトフェリン学会第11回学術集会にて、伊藤雅洋助教が日本ラクトフェリン学会津田賞を受賞しました
2024年11月9日(土)に鳥取市とりぎん文化会館で開催された日本ラクトフェリン学会第11回学術集会(ラクトフェリンがつなぐ架け橋)にて、伊藤雅洋助教が日本ラクトフェリン学会津田賞を受賞しました。
-
2024.10.25 Microbiome Science(2024年10月号, Vol.3 No.4)で『FMTを起点としたマイクロバイオーム創薬の現状』に関する総説を金倫基教授が担当しました 先端医学社のMicrobiome Science(2024年10月号, Vol.3 No.4)で『FMTを起点としたマイクロバイオーム創薬の現状』に関する総説を金倫基教授が担当しました。腸内マイクロバイオームがヒトの生理機能や疾患病態に大きな影響を及ぼすことがしだいに明らかになり、臨床応用に向けた動きが過去10 年のあいだに活発化しています.2022 年には,再発性Clostridioides difficile 感染症を治療するための便微生物移植(FMT)用のヒト糞便製品が,米国やオーストラリアの規制当局で承認を受け、市場に登場しました。さらに、特定の機能をもつ生きた腸内細菌製剤(LBPs)などの開発に乗り出すバイオベンチャーが数多く出てきています.本総説では、FMT を起点としたマイクロバイオーム創薬の現状について概説しました。
-
2024.10.17 クローン病原因候補菌である接着性侵入性大腸菌に関する三木剛志講師らの論文がMicrobiologyに掲載されました クローン病原因候補菌である接着性侵入性大腸菌の腸管内定着に関わる遺伝子の解析を行った三木剛志講師らの論文がMicrobiologyに掲載されました。
-
2024.10.16 第27回日本臨床腸内微生物学会にて修士課程1年の井上幸信君の演題が第21回大島賞に選ばれました
2024年9月7日(土)に高知市文化プラザ カルポートで開催された、第27回日本臨床腸内微生物学会(腸内細菌を多角的に考える)にて修士課程1年の井上幸信君の演題【食餌中のタンパク質による腸内細菌叢および腸管感染症病態への影響の解明】が第21回大島賞に選ばれました。