臨床工学研究室とは?

教育方針と目標

臨床工学研究室にて

臨床工学研究室では医療分野に応用する最新技術を理解し、それを活用できるスペシャリストを目指して教育・研究を親切丁寧に指導することを教育目標としております。



研究室の概要

研究室名 北里大学医療衛生学部医療工学科臨床工学専攻
臨床工学研究室
担当職員 小林 弘祐  小久保 謙一  小林 こず恵
主な使用機器 GeneChip遺伝子解析システム (Affymetrix)
ライカレーザマイクロダイセクションシステム (Leica AS LMD)
住所 〒252-0373 神奈川県相模原市南区北里1-15-1
TEL/FAX 042-778-9711
メールアドレス 研究室の教員のページをご参照下さい


研究分野の概要

機材 機材

医用工学的手法を用いて病態を解析し、診断・治療機器の開発や改良を行っています。具体的には,再生医療, 生命維持装置と生体との相互作用の検討および生体適合性のある生命維持装置の開発、携帯型人工腎臓の開発,網羅的遺伝子発現解析に基づく病態研究手法の確立とその応用、血液浄化装置の開発と評価、一酸化窒素・水素吸入療法の臨床応用,などを検討しています。患者個々の遺伝子の違いをもとに治療方針を決めるテーラーメード治療やバイオインフォーマテックスも研究課題の一つです。さらに最近は、水素ガスの臨床応用を目指した基礎的検討と臓器再生も目指した再生医療に力を入れています。



講座重点研究

水素・一酸化窒素の併用吸入の効果

心臓の冠動脈血栓がおこると心筋梗塞になるが、近年、冠動脈へのステント挿入術などのインターベンション手術の発展により、容易に再開通できるようになった。しかし、再開通後の再潅流による活性酸素の発生により心筋障害が起こることが知られている。再潅流直前に水素ガス(H2)あるいは一酸化窒素ガス(NO)を吸入することで再潅流心筋障害を軽減できることが分かり、さらに両者の吸入により心筋保護効果が増強することが分かった。この検討を継続し、さらにそのメカニズムを明らかにするための検討を行う。他にも各種の炎症性疾患で有効性を検証中である。



再生医療:羊膜幹細胞の応用研究

羊膜には幹細胞がある。羊膜細胞は、もともと胎児を母体の免疫系から守るために抗原性が少なく、全く抗原性のない細胞を分離することも可能で、他の人に移植しても拒絶反応が起きない。その幹細胞を用いて、神経細胞や骨細胞、筋細胞など、いろいろな細胞に分化誘導できる。生物資源応用研究所より羊膜幹細胞を提供していただき、遺伝子発現の特徴を調べる。さらに、iPS細胞化や血管、肺や腎臓への分化誘導を試みる。



バイオミメティックな手法による人工尿細管システムの開発(人工臓器の開発)

バイオミメティックな手法(生物の高度な生体機能を工学的に模倣する手法)を用いて、工学技術によって尿細管機能を構築する。特に尿細管では、近位尿細管、遠位尿細管、集合管が、それぞれ互いに逆向きに平行に流れ、組織間液を介して物質を移動させている。このように尿細管の構造と機能には密接な関係がある。そこで、シミュレーションにより尿細管の構造と機能の関係を明らかにし、そのデータを基に、人工尿細管システムを作成する。その際には、マイクロテクノロジーを取り入れ、装置を小型化する。



網羅的遺伝子発現解析に基づく生命維持装置と生体との相互作用の検討

近年、人工呼吸器により誘発される肺障害や、人工透析により誘発される全身疾患が注目されている。網羅的遺伝子発現解析や活性酸素による障害を検討し、防止法の検討や生体適合性のある生命維持装置を考案・開発する。



透析液再生型人工腎臓システムの開発

透析液を連続的に再生できれば、透析液使用量の削減、システムの小型化、長期連続使用が可能となる。これを既存の工学技術(限外濾過法、電気透析法、電気永動法)の組み合わせから実現する方法を検討し、携帯型人工腎臓、家庭用透析装置の実用化を目指す。



学外研究機関との共同研究

一酸化窒素吸入療法の臨床応用(マサチューセッツ総合病院麻酔科との共同研究)

一酸化窒素は体内で生成され、血管拡張作用、白血球の肺内集積抑制作用があり、1993年から、この治療法をマサチューセッツ総合病院麻酔科と共同で研究している。



学内共同研究

医学部との共同研究:癌細胞の転移と癌細胞の変形能との関係、酸素障害による肺細胞損傷機構の検討、腎マクラデンサ細胞における利尿機構の検討、川崎病患児の好中球の遺伝子発現解析、大腸癌の転移巣と原発巣での遺伝子発現の相違など。



主な分析用機器

GeneChip遺伝子解析システム (Affymetrix)

遺伝子解析システム GeneChipR 遺伝子解析システムはオリゴヌクレオチド・プローブアレイを使用するシステムで、アレイを操作ならびに解析する装置と、データ管理とデータ処理用のソフトウェアツールから構成されていて、遺伝子発現解析、DNA解析ができます。


  • GeneChipR Scanner 3000
  • Fluidics Station 450
  • Hybridization Oven 640
  • コンピュータワークステーション(AffymetrixR GeneChipR Operating Software(GCOS)搭載)

※参照Affymetrix Japanホームページ




ライカレーザマイクロダイセクションシステム (Leica AS LMD)

ライカレーザマイクロダイセクションシステム

スライドガラス上の組織病理切片やシャーレ上の培養細胞から、目的とする細胞を切り取って簡単に採取する装置。


※参照ライカホームページ





主な実験用機器

  • ランゲンドルフ灌流装置
  • CO2インキュベータ
  • 血液透析監視装置
  • マウス用人工呼吸器


臨床工学専攻で取得可能な資格一覧

臨床工学技士 (国家試験)

臨床工学技士国家試験の受験資格の取得。
ME機器・システムのスペシャリストをめざして、人工呼吸器、体外循環装置、透析装置などの操作方法等の訓練を行う。


第2種ME技術者(日本生体医工学会認定資格)

ME機器・システムの安全管理を中心とした医用生体工学に関する知識をもち適切な指導のもとで、それを実際に医療に応用しうる資質を検定する試験。
日本生体医工学が実施する第2種ME技術者実力検定試験に合格することにより取得可能である。


第1種ME技術者(日本生体医工学会認定資格)

ME機器・システムおよび関連機器の保守・安全管理を中心に総合的に管理する専門知識と技術を有し、これらに関する教育・指導ができる資質を検定する試験。
日本生体医工学が実施する第1種ME技術者実力検定試験に合格することにより取得可能。受験資格は第2種ME技術者もしくは臨床工学技士であること。



就職状況(過去の主な就職および進学先)

年度 学部生 就職 進学 就職及び進学先
大学院生
2015 北里大学病院、聖路加国際病院、東京女子医大病院、聖隷横浜病院、湘南藤沢徳洲会病院、千葉メディカルセンター、前橋赤十字病院、筑波大学病院、東京女子医大(八千代)
2014 12 東海大学病院、善仁会病院、北里大学病院、北里大学大学院医療系研究科、聖路加国際病院、相模野病院、西徳洲会総合病院、東京大学病院
2013 京都社会事業財団西陣病院、順天堂大学医学部附属病院、聖隷沼津病院、北里大学大学院医療系研究科、横須賀市立市民病院、横浜市立大学附属病院、亀田総合病院、埼玉医科大学総合医療センター、北里大学医療衛生学部
2012 飯田市立病院、東京医療センター、順天堂大学医学部附属浦安病院、北里大学メディカルセンター、自治医科大学附属病院、昭和大学病院、帝京大学附属病院、東京大学附属病院
2011 10 北里大学大学院医療系研究科、JA神奈川厚生連相模原協同病院、横浜労災病院、虎ノ門病院、高崎総合医療センター、聖路加国際病院、東邦大学医療センター大森病院、横浜市南部病院
11
2010 12 北里大学大学院医療系研究科、JA神奈川厚生連相模原協同病院、北里大学病院、システム計画研究所、日本赤十字社医療センター、独協医科大学病院、富山大学附属病院、聖マリア病院
2009 11 10 北里大学大学院医療系研究科、北里大学病院、聖路加国際病院、杏林大学医学部附属病院、昭和大学病院、昭和大学附属横浜市北部病院、防衛医科大学校病院、近畿医科大学病院、渋川中央病院
2008 11 10 聖マリアンナ医科大学川崎市立多摩病院、JA長野厚生連篠ノ井総合病院、身延山病院、済生会横浜市東部病院、亀田総合病院、北里大学大学院医療系研究科、聖路加国際病院、三重大学医学部附属病院、JA神奈川厚生連相模原協同病院、自治医科大学病院、兵庫医科大学病院
2007 東京医科大学病院、自治医科大学大宮医療センター、獨協大学越谷病院、東海大学八王子病院、国立病院機構静岡医療センター、日本赤十字社医療センター、広尾病院、いわき市立総合磐城共立病院、聖路加国際病院、信州大学病院、北里大学大学院医療系研究科
2006 11 埼玉医科大学国際医療センター、近畿大学堺病院、北里大学病院、聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、海老名総合病院、国立病院機構相模原病院、北里大学大学院医療系研究科、東京医科歯科大学大学院、慶應義塾大学大学院、大正大学
2005 自治医科大学病院、虎の門病院、獨協大学越谷病院、埼玉医科大学医療センター、北里大学病院、日本大学板橋病院、板橋中央病院、黒部市立病院、北里大学大学院医療系研究科

※本研究室に在籍する卒業生の就職率は常に100%を達成しておりますが、今後も同窓会や関連機関との連携をなお強固にし、新たな就職先の開拓につとめると共に関連協会や学会からの情報収集や卒業生との連絡を絶やさないためのネットワーク作りに重点をおいています。

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