臨床細胞学研究室

研究室について

研究テーマ

当研究室では、子宮がん検診に代表される細胞診を主なテーマとし、HPVやゲノム医療などの遺伝子学的検査などに活かせる基礎研究にも取り組んでいます。

  • 細胞検体の標本作製法の違いによる細胞形態学的差異について
  • 各種Liquid-Based Cytology法の細胞形態への影響
  • 細胞検体から分子生物学的検査を施行するための最適条件検索
  • 2次元的・3次元的画像解析法による細胞形態の解析

細胞診の診断精度向上を目指した画像解析装置を用いた形態学的研究、発癌メカニズム解明のための研究、そして分子生物学的な研究も行っています。
臨床細胞学研究室は、細胞検査士コースを併設し、細胞検査を行うスペシャリストを育成しています。細胞検査士、病理医、臨床医による細胞検査士に必要な専門的な講義と実習を行い、コース修了者は日本臨床細胞学会認定の細胞検査士資格認定試験の受験資格が得られます。細胞検査は、がんの早期発見や治療に貢献する重要な検査です。この細胞検査士コースで学んだ卒業生は、日本全国で活躍しています。

細胞に関わる研究

医療に寄与する臨床細胞学研究と細胞学的な基礎研究を行っています。
臨床細胞学研究が行える環境が整っている日本で数少ない研究室です。
臨床細胞写真①
臨床細胞写真②

メンバー

プロジェクト・研究業績

プロジェクト

研究業績

著書・論文

学会発表

特許

細胞検査士について

細胞検査士コース

北里大学 医療衛生学部 医療検査学科では、臨床検査技師養成教育に加え細胞検査士養成のための特別カリキュラム「細胞検査士コース」を開講しています。このコースは、全国でも数少ない日本臨床細胞学会認定の細胞検査士養成施設です。
細胞検査士コースの修了者は、臨床検査技師国家試験受験資格に加え、日本臨床細胞学会認定細胞検査士認定資格試験の受験資格が得られます。この2つの試験に合格すれば、大学卒業後、臨床検査技師と細胞検査士のダブルライセンス保有者としておもに病院などの医療施設で働くことが可能です。現在のところ約300人が当コースを修了し、医療現場で活躍しています。北里大学細胞検査士コースでは徹底した専門教育により高い合格率を誇っています。
臨床細胞写真③
臨床細胞写真④
臨床細胞写真⑤

細胞検査士とは

人体を構成する最小の単位は細胞です。ひとことに細胞といっても非常に多くの種類が存在し、顕微鏡で観察するとそれら細胞には特有の「顔つき」があります。この「顔つき」が疾患(特にがん等)によっては変化します。その変化を見逃さず探し出し、診断するのが細胞診です。
細胞検査士(Cytotechnologist; CT)とは、がん等の疾患を顕微鏡を用いて細胞レベルで検査する臨床検査技師であり、がんの早期発見に欠かせない専門家です。

細胞検査士になるには

この資格を得るためには、日本臨床細胞学会が認定する試験に合格しなければなりません。
これまでの受験資格はまず臨床検査技師の資格を取得後、1年間以上細胞診業務に従事するか、養成所に入学し専門教育をうける必要がありました。 北里大学医療衛生学部細胞検査士コースにおいては、学部教育の一環として専門教育を行うため、コース修了者は在学時 (4年生)に受験できるよう認可されています。

細胞検査士 [C.T., J.S.C.] Cytotechnologist, Japanese Society of Clinical Cytology
日本臨床細胞学会が認定する資格で毎年10月から12月に試験が実施されます。試験は毎年1回行われ、1次試験(10月)と2次試験(12月)があり、最終的な試験合格率の全国平均は毎年約25~30%です。当細胞検査士コースは、徹底した専門教育により100%近い合格率を誇っています。

さらには
国際細胞検査士 [C.T., I.A.C.] Cytotechnologist, The International Academy of Cytology
国際細胞学会が認定する国際細胞検査士資格(日本の細胞検査士資格取得後受験可能)があれば海外で細胞検査士として活躍することが可能です。当細胞検査士コースを修了し、この資格を取得後、海外の医療施設に就職した卒業生もいます。