ソフトマターインフォマティクス ―現在(いま)あるモノを視て、未来のモノを創る計算科学― Soft Matter Informatics (SI)
皆さんが普段から触れる・使う・見る・食べるもの、その至るところに“柔らかい物質=ソフトマター”が溢れています。これまで様々な物質が作られてきましたが、コンピュータやスパコンを用いることで、その内部に潜む「分子」のかたちや動きを仮想的に視たり数値化することができるようになりました。そこで私たちは、データサイエンスを使ってコンピュータから新しい物質を見つけ出し、人類の未来に資する新材料創成を目指しています。
- 教授 : 渡辺 豪
- 講師 : 石井 良樹
- キーワード :
- 分子シミュレーション 機械学習 材料科学 物性予測
液晶、高分子やタンパク質、あるいは溶液に含まれる有機・無機の物質をターゲットとしてコンピュータ上で現象の理由を知り、目的の材料を創造する科学を中心に研究を展開しています。研究室では主に、分子という非常に小さい単位をコンピュータ上で動かす計算手法(分子シミュレーション)を使っています。研究室のメンバーの得意な分野はまちまちなので、壁にぶつかったときは、他の人ともコミュニケーションをとりながら一緒に検討して乗り越えていきます。思いがけない連鎖反応というのは『分子同士』だけではなく『メンバー同士』でも起きたりしますので、そんなきっかけを逃さぬように話をする機会は昼も夜もたくさん作って、和気あいあいとした研究室にしたいと思っています。
渡辺 豪
research map身近にあるプラスチック、ゴム、石鹸の泡などの柔らかい物質に潜む不思議な現象を、パソコンを使って明らかにする研究に取り組んでいます。我々の研究室には、研究もイベントも全力で頑張るメンバーが集結してくれています!
石井 良樹
research map複雑な溶液系やイオンが関わるモノが主なターゲットで、液体や固体などのナノスケールの世界に応じて自在に変化する分子・イオンの性質をパソコン〜スパコンで調べています。分子も頭も柔らかくがモットーです。
分子の基礎骨格が大きくなり、さまざまな立体構造を形成できるようになるほど、分子構造の自由度が大きくなって柔らかくなります。このような分子の柔らかさは、無機結晶とは違って多様なコンフォメーションを取ることができるため、分子集団が形作るマクロ(巨視的)な物性は非常に複雑になり、新しい材料機能がどんどん開拓されています。このような物質群を「ソフトマター」と呼び、分子集団が織りなす様々な構造と新奇物性の関係を明らかにするため、私たちのグループでは分子シミュレーションとインフォマティクスを駆使することで、ソフトマターの中に隠れた分子レベルの「謎」の解明に向けて材料科学のデータサイエンス研究を展開しています。
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