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特色・方針

呼吸器外科部長
神谷 紀輝

肺、胸膜、縦隔、胸壁疾患に対する診断・治療を行っています。当科の特徴として、すべて呼吸器外科専門医が直接関与して検討、処置、治療を実施していますので、ご安心いただけると思います。

手術に関しては、内視鏡手術が可能なものに関してすべて完全胸腔鏡手術を実施しております。当院は中規模の大学病院ならではの小回りが利くために、内視鏡、画像検査および治療開始に関して患者さまのご希望に可能な限り添うことができます。さらに、治療法について患者さまにしっかりご理解いただけるように努めており、外来診察時および入院時にきめ細かなご説明を行っています。ご希望がございましたら、手術中の手術室の様子や実際の手術手技を、術後の経過説明の際にご覧いただくことも可能です。

対象疾患

肺がん、転移性肺腫瘍、炎症性肉芽腫病変、気胸ほか嚢胞性肺疾患、外傷性血気胸、胸腺腫、先天性嚢胞性腫瘍、神経原性腫瘍などの縦隔腫瘍、手掌多汗症、このほか健康診断や肺がん検診で胸部画像検査で異常影を指摘された場合

おもな症状

咳が出る、血痰が出る、発熱が続いている、胸部違和感、胸が痛い、背中が痛い、息苦しい、ヒューヒュー・ぜいぜいする、血を吐いた(喀血)、爪が丸くなり色が悪い(ばち指・チアノーゼ)など

診療内容

日常診療においては患者さまのご希望を踏まえて、一人ひとりに合ったアドバイスができるように努めております。呼吸器の手術は心臓から直接流入する血管を処理する必要があり、何よりも安全性が求められます。特に胸腔鏡手術では知識と経験を踏まえ、安全性を最優先に行っています。

胸腔鏡手術

腹部の内視鏡手術と同様に小さな孔をあけて、その孔を通して行う手術です。胸腔鏡手術(内視鏡手術)の場合には胸に2cmほどの孔を3~4カ所開けた後に、そこを通して鉗子などの道具とライトとカメラが一体化した胸腔鏡を、胸腔内に挿入して、これらをテレビモニターで見ながら手術します。従来の開胸手術では胸を15~20cm切開して胸腔内に手を入れて手術していたのに比較すると、その低侵襲性(ダメージの少なさ)は明らかです。ただし、内視鏡といっても胃カメラのような胃や腸の内視鏡検査とは異なり、麻酔科医師による全身麻酔と分離換気のもとで手術は行われます。当院では、内視鏡手術をより安全で確実に行うため、内視鏡手術のエキスパートを揃えた内視鏡手術センターを開設しています。入院から退院までの期間は1週間とお考えください。

縮小手術(肺機能温存手術)

切除して残る肺をできるだけ温存する手術(たとえば肺区域切除術や部分切除術)です。肺機能が低下する肺気腫や間質性肺炎(肺が硬くなる病気)が併存していた場合、肺を切除する際に標準的な肺切除術を実施すると、手術後にQOL(日常生活の質)が低下してしまうことが懸念されます。このようなときに縮小手術が検討されます。また、CTなどで早い時期の肺がんが偶然に発見された場合にもこれらの手術が検討されます。ただし、縮小手術を行うことで根治性(病気の治る可能性)が損なわれてしまうことも考えられます。この二律背反の関係を患者さまの状態・年齢と、病気の進み具合や予想される手術後のダメージなどを十分に検討したうえで、幅広い選択肢の中から最適な治療法を決めていきます。患者さまのご意向を踏まえ、呼吸器外科医のみならず呼吸器内科、外科、放射線科、病理診断科の医師との検討を踏まえ、最終的に判断します。

そのほか、健康診断や人間ドックなどで胸部レントゲンやCT検査を受け、結果報告書に異常所見のコメントが記載された場合、自覚症状はないもののご心配でしたら、手術に関係なくお気軽に外来受診されることをおすすめします。当院を受診される多くの患者さまは、症状はなく、健診や人間ドックなどのスクリーニングで胸部異常陰影が指摘された方です。 

通常、呼吸器外科手術を受ける場合の入院は約1週間です。退院時に主治医から患者さまやご家族に最終病理結果を説明します。患者さまの負担を考え、度々の外来受診を避けるために、1回の入院期間中に完結するように努めています。

行っている検査

PET-CT以外の画像検査、気管支鏡検査、胸腔穿刺

行っている治療法、手術

開胸手術、完全胸腔鏡手術(小開胸を併用しないモニター視のみ実施する内視鏡手術)

おもな実績

2014年6月より開設し2015年は48症例の全身麻酔手術を実施

疾患別手術件数

肺原発悪性腫瘍 19例
肺良性腫瘍 1例
転移性肺腫瘍 6例
縦隔腫瘍 6例
気胸・肺嚢胞 7例
その他 9例

医師紹介

氏名 役職・専門・出身 資格等
神谷 紀輝(かみや のりき)
<役職>
副院長、外科部長、呼吸器外科部長、医療安全管理室長、研究教育推進室長、臨床研究適正運用管理室長

<専門>
呼吸器内視鏡手術、胸部腫瘍学
<出身>
北里大学医学部(1990年卒業)
日本外科学会外科認定医・指導医
日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医
日本胸部外科学会認定医
呼吸器外科専門医合同委員会専門医
日本がん治療認定医機構認定医
肺がんCT検診認定機構認定医
日本医師会認定産業医
WHJ機構臨床研修に係わる指導医

北里大学医学部呼吸器外科学教授
佐藤 之俊(さとう ゆきとし)
<役職>
非常勤

<専門>
吸器外科全般
日本呼吸器外科学会専門医・指導医
日本臨床細胞学会専門医
日本胸部外科学会認定医
日本外科学会専門医
日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医

北里大学医学部呼吸器外科学教室教授