医療系研究科長 比企 直樹
北里大学大学院医療系研究科は、医学・医療科学の大学院としてすでに開設されていた医学研究科(医学部)と衛生学研究科(医療衛生学部)との2つの研究科を統合・再編し、1998年に設置されました。その当時、学部の枠を超えた研究科の設置はわが国初でした。本研究科の特色ある教育・研究には、学群制度による学生の自由な発想の教育と研究活動、研究者としての研究立案から成果発表に至るプロセスのトレーニング、学生を対象とした競争的研究費支援に基づく共同参加型プロジェクト研究システムによる研究の奨励、さらに、基礎医学と医療人間科学群の単位必修化による全人的視野に立った医学研究倫理の理解と実践などが挙げられます。
本研究科の教育・研究組織は基礎医科学分野、医療医科学分野、臨床医科学分野、医療人間科学分野の4分野を核として、修士課程では7つの学群、博士課程では8つの学群を配置していて、各学群は専門分野(持論)により構成されておりますが、その総数は120を超えるものになります。(詳しくは「医療系研究科組織図」をご参照ください。)
2022年度には共通教育科目の新科目ヘルスケアビジネスが新たに開設されました。知的財産を活かして研究を単なる業績だけに終わらせずに社会実装化・事業化へ繋げる道筋も選択できるようになりました。また、在学中の海外留学支援制度も充実しており、現在では国際交流協定(現在全8機関)および国際化推進事業支援制度から、希望者には在学中の海外留学、学位取得後の海外協定締結大学院への博士研究員としての留学の道も用意されています。社会的要請から、医学物理士養成コース、臨床心理学コース(公認心理師カリキュラム対応)などの専門職を目指す専門大学院コースも充実しています。
本研究科には多くのハイレベルな大学院教員(研究指導教員)が揃っております。是非、本研究科に進学されて、わくわくするような研究テーマを見つけていただき世界中の人々に役立つ研究を遂行する、優れた研究者、教育者として国内、および世界へ羽ばたいていかれることを大いに期待しています。