医科学専攻修士課程詳細
修士課程の目的と特徴
修士課程は、医療技術系、薬学系、看護系、理工系などの大学出身者で、医学・医療への貢献をめざす人材を主な対象として創設されました。より広い視野に立って医学・医療の深い学識を身につけ、医療科学分野での研究能力と専門技術を育むことを目的としています。また、学際約な研究が可能という最大の特長を生かし、さまざまな領域で活躍する社会人が医学・医療の学識を身につけ、自分の専門分野にフィードバックしていく生涯学習の場となることも想定されます。医学・医療関係者のみならず、多様な学問的背景を持った人材が幅広く集まり、さまざまな視点から研究テーマに取り組むことのできる大学院でもあるのです。
教育研究目的
- 研究課題の問題解決に必要な実験系、診療系、測定系を選択し、実際に研究できるまで個人の基礎能力を養う。
- 国内外の研究情報を課題研究に活かせる能力を身につける。
- 研究結果の科学的意味を解読し、実験計画を立案・遂行する能力を養う。
- 研究課題について将来的計画を独自に立案できる能力を養う。
- 研究課題について科学的な発表能力(口頭・文書)と、研究分野での科学的討論法(ディベート)を習得する。
概要
入学定員 |
40名 |
---|---|
収容定員 |
80名 |
修業年限 |
2年 |
学位 |
修士(医科学)・修士(医療科学) |
授業科目と単位について
1.指導教授
専攻の主科目を担当する教授・准教授を指導教授とし、本大学院における学生の学位論文の作成等に対する指導(以下「研究指導」という。)にあたる。
2.教育方法
本大学院における教育は、授業科目の授業及び研究指導によって行う。
3.授業科目
研究科における授業科目については 別表 のとおり。
4.履修方法
- 学生は、指導教授の指導を受けて履修しようとする授業科目を選定し、指導教授の承認を経て所定の期日までに申告しなければならない。
- 履修すべき単位は下記の組み合わせによるものとする。
【修士課程】 32単位以上
1)専門科目 | ||
---|---|---|
イ 主科目 | (指導教授が担当する科目) | 1科目2単位 |
ロ 副科目 | (主科目以外の科目) | 1科目2単位以上 |
2)共通教育科目 | ||
イ 臨床医科学分野 | 内科系医科学汎論又は外科系医科学汎論(ただし、出身分野及び専攻分野によって必修を指定しないこともある) | 1科目4単位 |
ロ 医学研究倫理学 | (主科目以外の科目) | 1科目2単位 |
ハ 医療人間科学 | (以下の科目から選択) 医療倫理学/医事法学/医療福祉学/医療管理学/国際保健学/国際医療環境学/臨床心理学概論/医療カウンセリング学/心理評価・解析学 ヘルスケアビジネス |
1科目2単位以上 |
3)特別講義 | [選択科目] | 2単位 |
4)演習 | (当該学群の演習。個々の研究課題に直接関わる研究情報や研究方法を修得する。) | 4単位 |
5)特別研究 | (指導教授の研究指導のもとに、研究課題の成果を修士論文にまとめる。) | 10単位 |
ただし、医学物理士養成コース、臨床心理学コースにあっては、次の組み合わせにより履修するものとする。
医学物理士養成コース 34単位以上
1)専門科目 | ||
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イ 必修科目 | 放射線医学物理学、放射線医学物理学特論、放射線臨床実習(がん治療)、量子原子核物理学、計算物理数学 | 5科目9単位 |
ロ 主科目及び副科目 | ただし、次の科目の中から2科目3単位を選択必修とする。 放射線腫瘍学、先端放射線治療技術、放射線臨床実習(がん診断)、人体解剖学(理工学系学部出身者のみ) |
2科目3単位以上 |
2)共通教育科目 | ||
イ 臨床医科学分野 | (ただし、出身分野及び専攻分野によって必修を指定しないこともある) 内科系医科学汎論又は外科系医科学汎論 |
1科目4単位 |
ロ 医学研究倫理学 | 1科目2単位 | |
ハ 医療人間科学 | (以下の科目から選択) 医療倫理学/医事法学/医療福祉学/医療管理学/国際保健学/国際医療環境学/臨床心理学概論/医療カウンセリング学/心理評価・解析学 ヘルスケアビジネス |
1科目2単位以上 |
3)特別講義 | [選択科目] | 2単位 |
4)演習 | 4単位 | |
5)特別研究 | 10単位 |
【臨床心理学コース】 53単位以上
1)専門科目(主科目及び副科目(主科目以外の授業科目)) | ||
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ただし、次の必須科目から11科目20単位、選択必修科目各群からそれぞれ2単位以上、計10単位以上、合計30単位以上を履修するものとする。 | ||
1 必須科目 | 臨床心理学特論 I/臨床心理学特論 II/臨床心理面接特論 I(心理支援に関する理論と実践)/臨床心理面接特論II/臨床心理査定演習 I(心理的アセスメントに関する理論と実践)/臨床心理査定演習 II/臨床心理基礎実習 I/臨床心理基礎実習 II/産業精神保健学(産業・労働分野に関する理論と支援の展開)教育分野に関する理論と支援の展開/心の健康教育に関する理論と実践 | 11科目20単位 |
2 選択必修科目A群 | 心理学研究法/心理評価・解析学※1/心理統計学 | 1科目2単位以上 |
3 選択必修科目B群 | 人格心理学/発達精神医学※2 | 1科目2単位以上 |
4 選択必修科目C群 | 社会心理学/家族心理学(家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践)/犯罪・矯正心理学(司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開) | 1科目2単位以上 |
5 選択必修科目D群 | 臨床精神医学(保健医療分野に関する理論と支援の展開)/医療心理学※2/障害者心理学(福祉分野に関する理論と支援の展開) | 1科目2単位以上 |
6 選択必修科目E群 | 投影法(ロールシャッハテスト中心)/心理療法 I (精神分析的心理療法)/心理療法 II (来談者中心療法・学校教育相談) | 1科目2単位以上 |
2)共通教育科目(その他の分野) | ||
イ 医学研究倫理学 | 1科目2単位 | |
ロ 特別講義 | 2単位(選択科目) | |
3)臨床心理実習 I(心理実践実習)、臨床心理実習 II | 2科目11単位以上 | |
4)特別研究 | 10単位 |
※1:専攻分野が(その他の分野)医療人間科学の授業科目
※2:専攻分野が医療人間科学の授業科目
※3:修士課程にある(その他の分野)医療人間科学、臨床医科学の授業科目は自由科目とする。
5.単位の認定
授業科目を履修し当該授業科目の試験に合格した者には、研究科の定めるところにより所定の単位を与える。
6.試験及び成績の評価
履修した授業科目の試験は所定の期間内に行う。ただし、平常の成績をもって試験の成績に代えることがある。
試験の成績は優・良・可・不可の4種をもって表し、優・良・可を合格とし、不可を不合格とする。
7.修了要件
本学修士課程の修了要件は、当該研究科修士課程に2年(転入学、再入学の場合は在学すべき年数。)以上在学し、32単位以上(臨床心理学コースは53単位以上)を修得し、かつ、必要な研究指導を受けたうえ、当該研究科の目的に応じ、当該研究科の行う修士論文又は特定の課題についての研究の成果の審査及び最終試験に合格することとする。
ただし、在学期間に関しては、優れた業績を上げた者については、修士課程に1年以上在学すれば足りるものとする。
8.最終試験
最終試験は、所定の単位を修得し、かつ学位論文の審査に合格した者について行う。最終試験に関し、必要な事項は別に定める。
9.学位論文の審査等
学位論文の審査その他学位に関する必要な事項は、別に定める北里大学学位規程による。
※学位申請には申請前年度までに、「医学研究倫理学」の単位を取得することが必要です。
修了者の予定される進路
修士課程修了者は、専門職としての独自性や自主性が身についているため、次のような進路が考えられます。
製造業、サービス業(保健医療系)の研究者、技術者、医学・生命科学分野の研究機関の研究者、保健医療系の大学・短期大学などの教育者、医療機関の専門技術指導者、行政機関の専門職、博士課程への進学