新着情報
新入生及び在学生の皆さまへ
北里大学
学長 伊 藤 智 夫
 
 現在、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症が世界的な大流行(パンデミック)となり、日本国内においても感染が拡大して、日常生活にも多大な影響を与えています。
 4月7日には7都府県に緊急事態宣言が発出されました。まさに本学がある東京都、神奈川県が含まれています。当初、北里大学では、本学に在籍する複数の感染症の専門家の意見を聴取しながら、新学期の行事を予定通り実施するための対策を講じていました。まずオリエンテーションを行い、感染予防教育、履修指導、教科書販売等を行ってから授業を開始し、万が一外出自粛要請がなされた場合には、その対応を図ることとしていました。
 しかしながら、3月下旬に首都圏の感染者が急激に増加した状況を受けて、既にご案内のとおり、相模原、白金の両キャンパスでは、2020年度前期の開始時期を5月1日以降に延期することとしました。そして、この緊急事態宣言を受け、新入生及び在学生のガイダンス・オリエンテーションは、5月7日から15日までの期間で行い、授業は18日から開始することを決定いたしました(詳細は、各学部からの連絡をお待ちください)。
 皆さんの中には、家族と離れて一人暮らしをすることで、不安を感じている方がいると思います。特に、新入生の中には初めての土地で、日々の生活にも不便な思いをしている方もいると思います。新入生の皆さんには、間もなく学生証と所属学部からの連絡用のメールアカウントが郵送されます。新入生の皆さんにとっては大学と繋がる初めての情報と思います。学生生活で分からないことがあれば、迷わずにご連絡ください。また、北里大学健康管理センター・学生相談室では、新入生からの相談も受け付けています。利用案内も一緒に郵送しますので、ご活用ください。
 災害時には、通常、皆が肩を寄せ合って助け合い、困難を乗り切ることになりますが、今回は、この「肩を寄せ合う」ことが難しい状況です。その代わりに、現代はWebを使って様々な人が連絡を取り合うことができます。本学でもそれに沿った方策を考えておりますので、安心して連絡をください。一人で問題を抱え込むことなく、遠慮なく大学に連絡をください。
 現在、本学の感染症の専門家の意見を参考にして、2020年度前期開始に向けた準備を進めています。学生の皆さんは、大学Webサイトを頻繁に確認して、最新の情報を入手するよう心掛けるとともに、所属学部からのメール連絡等(学業等に関する連絡も含め)を見落とすことのないよう注意してください。科目によっては、Webを介したオン・ライン授業、教材や課題をメール等でやりとりする授業などが行われることと思います。一方、今はインターネットを活用することであらゆる知識が入手できる時代です。学生の皆さんは大学で学ぶ分野に関連する事項について、大学から教えられることを待つことなく、自分で調べる習慣を身につけてください。
 ところで、感染症は昔から人類にとって大きな脅威です。特に、ペストについては古代ギリシア時代から克明に記録が残っており、14世紀にはヨーロッパで50年以上にわたって蔓延し、人口の約半数の命を奪ったことが記録されています。その後もたびたび蔓延していますが、学祖の北里柴三郎先生は、1894年6月12日、当時ペストが猛威を振るっていた香港へ出向き、7月7日にはペスト菌の発見を報告しています。ほぼ同時期に、パスツール研究所のイェルサン氏もペスト菌を発見しました。二人の発見は、その後の治療法の開発に大きく貢献しています。北里柴三郎先生は、開拓、不撓不屈、叡智と実践の精神で、未知の病原菌を発見し、治療法の確立に貢献しました。その学統を受け継ぐ大学の学生として、皆さんには不撓不屈の精神をもっていただき、今回の難局を共に乗り越えましょう。
 最後に、このような状況下では我慢しなければいけないことも多くありますが、生命科学の総合大学に所属する学生として、今一度自分を見直し、一人ひとりが感染予防を意識した行動を取られることを期待します。ご自身の健康管理には十分留意していただき、5月になりましたら、皆さんとキャンパスでお会いできますことを、教職員一同、楽しみにしています。
以上