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高機能な有機ケイ素材料の製造に適した鉄錯体触媒の開発に成功
―空気中で安定な鉄触媒として東京化成工業から発売―

 北里大学理学部 神谷昌宏助教、大阪市立大学大学院理学研究科 中沢浩特任教授らの研究グループは、NEDOプロジェクトのもと、有機ケイ素材料の高機能化と安価提供に向け、実用性に優れた鉄錯体触媒を開発しました。安価な金属資源である鉄を材料に使いながらも、空気に対する高い安定性を備えるとともに、少量でも高い活性を有します。このため、有機材料と無機材料を結ぶシランカップリング剤をはじめ、さまざまな有機ケイ素材料の製造に欠かせない合成触媒としての利用が見込めます。また、高価な希少金属を用いる従来の白金触媒を代替できることから、有機ケイ素材料の製造プロセスにおいて大幅な省エネルギー化とコスト低減を可能にします。今後、有機ケイ素材料の製造に必要なヒドロシリル化反応のスケールアップ実験を行い、さらに高機能で安価な有機ケイ素材料の提供に寄与します。

研究成果のポイント

  • 希少で高価な貴金属触媒の代替として、豊富で安価な資源である鉄の触媒を開発
  • 空気中の酸素や水(湿気)による分解がなく、簡便に取り扱うことが可能
  • ヒドロシリル化反応やC-Hホウ素化反応に対して従来の触媒を凌駕する性能

論文情報

鉄触媒の合成に関して

掲載誌:Bulletin of the Chemical Society of Japan(日本化学会誌)
題 名:Facile Entry to Iron Complexes Supported by Quinoline-based PNN Pincer Ligand
著 者:神谷昌宏(北里大学助教)、日下晴貴(北里大学大学院生)、鳥谷部拓海(北里大学大学院生)、弓削秀隆(北里大学教授)
DOI:10.1246/bcsj.20180124

アルケンのヒドロシリル化に関して

掲載誌:Chemistry Letters(日本化学会誌)
題 名:Development of Activator-free Iron Pincer Complexes for Alkene Hydrosilylation and Elucidation of Its Activation Mechanism
著 者:神谷昌宏(北里大学助教)、日下晴貴(北里大学大学院生)、弓削秀隆(北里大学教授)
DOI:10.1246/cl.190521

掲載誌:Organometallics(アメリカ化学会誌)
題 名:Hemisphere and Distance-dependent Steric Analysis of PNN Iron Pincer Complexes using SambVca 2.1 and its Influence on Alkene Hydrosilylation
著 者:神谷昌宏(北里大学助教)、湯尻浩太(北里大学大学院生)、弓削秀隆(北里大学教授)
DOI:10.1021/acs.organomet.0c00512

芳香族化合物のC-Hホウ素化反応に関して

掲載誌:Chemistry Letters(日本化学会誌)
題 名:Iron-catalyzed Versatile and Efficient C(sp2)-H Borylation
著 者:神谷昌宏(北里大学助教)、日下晴貴(北里大学大学院生)、弓削秀隆(北里大学教授)
DOI:10.1246/cl.190345

問い合わせ先

研究に関すること

北里大学 理学部
神谷 昌宏 助教
e-mail: kamitani“AT”kitasato-u.ac.jp
URL: https://www.kitasato-u.ac.jp/sci/resea/kagaku/HP_kochiku/KamitaniG_HP/index.html

報道に関すること

学校法人北里研究所
総務部広報課
〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
TEL: 03-5791-6422
E-mail:kohoh“AT”kitasato-u.ac.jp
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