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なぜ変異の起きる位置には偏りがあるのか?—ゲノム領域の不均一性と遺伝子進化の関係を深く掘り下げる

生命の設計図であるゲノムには変異が生じ、その蓄積による設計図の変更が生物進化を駆動してきたことが知られています。変異はゲノム上のすべての領域で等しく生じるわけではなく、ゲノムは変化しやすい領域と保たれやすい領域に分かれることが明らかになってきました。ゲノムには変化しやすい領域があるという知見を踏まえると、進化の過程で失われやすい遺伝子がゲノム内で偏って分布するという観察にも、新たな意味が見えてきます。すなわち、遺伝子が失われる要因には、機能的に必要でなくなることだけではなく変化しやすいゲノム領域に位置することも関わる、という説が導かれるのです。この説を多角的に検証し、ゲノムを変化させる突然変異と保持させるDNA修復の作用がどのようにゲノム内の偏りを生じさせるのかを議論するため、北里大学未来工学部データサイエンス学科の原雄一郎准教授と国立遺伝学研究所ゲノム・進化研究系分子生命史研究室の工樂樹洋教授は、 最近の知見を整理し国際学術雑誌Trends in Geneticsに総説を出版しました。

この総説は、こちらより6月24日までライセンス不要でダウンロードできます。

論文情報

【掲載誌】Trends in Genetics
【論文名】Intragenomic mutational heterogeneity: structural and functional insights from gene evolution
(ゲノム内の突然変異の不均一性: 遺伝子の進化から構造的・機能的に考察する)
【著 者】Yuichiro Hara and Shigehiro Kuraku (原は筆頭兼共同責任著者)
【DOI】10.1016/j.tig.2025.03.007

問い合わせ先

北里大学 未来工学部事務室
〒252-0373 相模原市南区北里1-15-1
TEL:042-778-9869
E-mail:miraikougaku“AT”kitasato-u.ac.jp
※E-mailは上記アドレス“AT”の部分を@に変えてください。