北里大学

農医連携教育研究センター 研究ブランディング事業

19号

情報:農と環境と医療19号

2006/10/1
北里大学農医連携委員会が設置された
北里大学農医連携委員会が平成18年7月21日に設置された。これを受けて、第1回の委員会が平成18年9月15日に開催された。この委員会の目的、業務、構成などは以下の通りである。

目的:21世紀の予防医学が掲げる目標である、ハイリスクへの対応、疾病の発生予防、健康の増進と質の向上等の課題を解決するためには、医学と農学の連携は不可欠である。委員会は、農医連携の主題となる食・環境・健康をめぐる現代的な課題の解決に向けた教育・健康等の取り組みを推進し、広く社会の要請に応える。

業務:委員会は、目的を達成するために、次に掲げる事項について報告書をとりまとめ、学長に報告する。また、以下に定める実務については、学長の承認を得てこれを行う。

 (1) 農医連携の科学に対する視座の策定

 (2) 農医連携の展開方向及び役割分担の策定

 (3) 前号による研究会、シンポジウム等の企画立案、実施

 (4) 農医連携に関わる教育の企画立案

 (5) 農医連携に関わる研究プロジェクトの企画立案、実施

 (6) 農医連携に関わる研究・環境リスク評価の策定

 (7) 農医連携の普及促進

 (8) 農医連携教育研究機構(仮称)の組織化

 (9) その他、農医連携に関わる重要事項

委員会の構成:

陽 捷行(農医連携担当副学長、土壌学、環境科学)委員長、井上松久(学事担当理事、 微生物学)、坂部 貢(薬学部教授、公衆衛生学)、高井伸二(獣医畜産学部教授、獣医衛 生学)、勝又伴栄(医学部助教授、消化器内科学)、緒方武比古(水産学部教授、水産微生 物学)、山内 博(医療衛生学部教授、公衆衛生学)、相澤好治(医学部教授、衛生学・公衆 衛生学)、山田陽城(北里感染制御科学府・北里生命科学研究所教授、和漢薬物学)

事務局:学長室
わが国を取りまく環境変動の今(2)
サンゴの白化現象・病原虫や耐性菌による野生生物汚染・アルゼンチンアリ
「情報:農と環境と医療 17号」に「わが国を取りまく環境変動の今(1)」と題して、温暖化による永久凍土の後退、大型クラゲの大発生、東京の熱帯夜、尾瀬のミズバショウ、マイワシの漁獲量激減、漂流ごみ、の現状を紹介した。わが国を取りまく環境はかくも変動しているのである。今回は、耐性菌による野生生物汚染、サンゴの白化現象、アルゼンチンアリ、など大地と海原と天空からの悲鳴を紹介し、環境変動が農や人の健康にも大きな影響を及ぼすことを再確認したい。

○サンゴの白化現象

1997年から1998年にかけて、世界各地の海で大規模なサンゴの白化現象が確認された。海洋の表層水温と白化現象が関連しているところから、世界的に水温が上昇したためと考えられている。その結果、世界中のサンゴ礁が大きな打撃を受けた。白化程度が弱くサンゴが死滅しない地域では回復が早いと予想された。しかし、サンゴが壊滅したところでは、元のようなサンゴ群集に戻るのに長い時間が必要と考えられている。

1998年の世界的な白化現象は、日本の海でも例外ではなかった。沖縄県石垣市の白保のサンゴがやられた。この年の11月に東京大学で日本サンゴ礁学会第1回大会が開催された。各地の調査結果から、水温が例年より高く過去の白化発生時にも死ななかったサンゴが死滅した例や、サンゴにすむエビやカニが激減した例などが明らかになった。

日本でもある程度の規模の白化現象が、1970年頃から80年代にかけて数回起こっていたが、この時ほど広範囲で深刻なものは初めてだった。白保のサンゴ礁も例外ではなく、その規模は地元の海人(ウミンチュ=漁師)でさえ、これまで見たこともないようなものであったといわれている。

白保サンゴ礁は、石垣島東南岸の宮良湾から東岸の通路川河口まで南北12km、最大幅約1kmにも及ぶ裾礁である。このうち、見事なサンゴ礁生態系が観察できるのは、白保集落からカラ岳東側までのおよそ7kmの範囲である。

ここでは、少なくとも600年以上生き続けている、大規模なアオサンゴ(Heliopora coerulea)群落や、200~500年程度とみられる巨大なハマサンゴ(Porites australiensis)の塊状群落などが多数分布する。白保サンゴ礁で見られる造礁サンゴは、30属70種以上といわれている。

サンゴの白化現象は、規模が大きければ大きいほどサンゴに依存する生物だけでなく、漁業や観光などにも大きな打撃となる。また、規模が小さくても、繰り返し白化現象に見舞われれば、サンゴの生命力自体が弱くなってしまう。白化したサンゴは、必ず死んでしまうとは限らない。回復するものも多くあるが、生命力が弱まると回復の力も衰えてくる。

1989年のエルニーニョ現象による海水温の上昇の結果、沖縄本島近海のサンゴの95%が白化現象により死滅したという。石垣島近海では40%が被害にあった。その後、白化現象の被害は2年に1度の割合で発生している。

今年の7月、「石西礁湖のサンゴ白化」に関する九州大学の調査結果が発表された。海水の温度が上昇し、サンゴが死滅する「白化現象」が、石垣島と西表島の間にある世界有数のサンゴ礁群「石西礁湖」で広がっているという。九州大学大学院理学府附属臨海実験所によると、14カ所の調査地点の内の8カ所で、約30~50%のサンゴが白化現象を起こしていた。八重山海域の海水は9月をピークに今後も上昇することから、今後さらに被害が拡大する恐れもあると懸念されている。

なお同実験所の造礁サンゴ生態調査は、環境省の事業の一環で行われたものである。特に被害が目立ったのは、小浜島の南海域と、竹富島・嘉弥真島・小浜島の間の海域であった。トゲサンゴやショウガサンゴなど白化現象の影響を受けやすい個体をはじめ、テーブルサンゴなど比較的大型のサンゴも被害にあっていた。ちなみに同海域では、6月末から水温が30℃を超えていた。

参考

「サンゴ」:サンゴには、樹木のように枝分かれしているものがあるので、一見、植物にみえる。しかしサンゴは、イソギンチャクやクラゲの仲間で刺胞動物に分類される。口が1つだけ開いた袋状の体を持ち、刺胞という他の動物を捕らえる毒針が口の周りの触手に入っている。その触手でサンゴは動物プランクトンを捕え、口から体内に取り込み、消化して栄養をとる。

サンゴは、小さな褐虫藻(単細胞藻類)をたくさん体内に住まわせ、これらと共生し、二酸化炭素と栄養塩をその褐虫藻に供給する。共生藻は、それらの栄養塩と太陽光を利用して光合成を行いエネルギーを作り出し、それをサンゴにも提供する。

「サンゴ礁」:動物の1匹1匹、または群体の1つ1つをサンゴといい、そのサンゴと石灰分を分泌する生物の遺骸が、堆積してできたものを「サンゴ礁」と呼ぶ。したがって、「サンゴ」は生物を、「サンゴ礁」は地形を指す。群体の骨格は、枝状・塊状・テーブル状など生息場所の環境に応じて形状を異にする。

「サンゴ礁の地形」:地形は、陸地とサンゴ礁とが接した裾礁、陸地とサンゴ礁の間に浅い海を持つ堡礁、サンゴ礁だけがリング状につながった環礁の3つのタイプに分けられる。サンゴ礁の浜辺には板状の岩石が海岸線と平行に列を作っているが、これらはビーチロックという海岸砂岩で、沖縄では板千瀬と呼んでいる。ビーチロックは、海岸を波から守ってくれる自然の防波堤であり、世界の沿岸のおよそ6分の1はサンゴ礁に守られている。したがって、もし礁が崩壊し、それに海面上昇が加わると、熱帯と温帯の多くの沿岸における暴風雨の被害はいちじるしく増大し、マングローブ林の生態系の崩壊も加速度的に進むと考えられている。

礁の生命群系は海岸のわずか0.3%を占めるに過ぎない。しかしそこは、地球上で熱帯雨林に次いで2番目に豊かな生物種の宝庫で、これまでに確認された海洋生物種の4種に1種、海洋魚類の少なくとも65%が生息している。世界の漁獲量の約10%がサンゴ礁に生息する。途上国にあっては、25%にものぼると推定されていている。

「白化現象」:サンゴの色は、共生藻類の色である。サンゴはストレスに非常に弱い。異変があると、その組織内に共生する藻類を追い出す。すると、サンゴは本来の色にもどる。これが白化と呼ばれる現象である。白化が長引き、共生藻が戻らなければ、共生藻から栄養分が得られなくなりサンゴは死滅する。棲家を失った魚も去り、サンゴ礁は瓦礫の海に変わる。

「白化の原因」:次の単独あるいは複合的な原因が考えられている。
  1. サンゴは、海水の温度上昇、低水温、強い光、紫外線量、低塩分などにストレスを起こす。特に、海水の温度が約28℃を超えると、サンゴは体内から藻類を追い出す。 
  2. サンゴ礁は地球上にもっとも古くからある生物群集の1つである。そのサンゴ礁がいま突然脆弱になった原因は、実は単に気温の変化の大きさではなく、気温の変化の速さにあると考えられている。急激な温度変化に直ぐには反応できないからである。
  3. 土地改良事業や大規模な土地改変により、農地造成が進んだ。その結果、降雨のたびに大量の表土がサンゴ礁に流れ込んだ。さらに農業廃水に含まれる窒素とリンにより、藻類の富栄養化現象が起こった。増殖した藻類は水中の酸素を消費し、さらにサンゴ礁の上部を漂い日光を遮断し、サンゴの生育条件を悪化させた。
  4. 森林の伐採による磯焼け現象、ダム建設による海域への栄養供給の停止、食物連鎖の上位種である魚の乱獲なども生態系を乱しサンゴにストレスを与える。

1990年代後半、サンゴが生息している大部分の地域で海面温度が過去最高を記録した。そのため、アフリカ東岸からインド南部にいたるインド洋の広大な海域では、サンゴの70%が死滅したと推定されている。

全球の平均気温は、1950年には13.8℃であったのが98年には14.6℃に上昇した。少なくとも、過去1200年間でもっとも高い値に達した。温暖化は今後さらに進み、地球の気温は2100年までに1℃から3.5℃上昇すると推定されている。サンゴの将来が思いやられる。サンゴの暗い未来は、畢竟、われわれ人類の未来と関わっている。環境あってのヒトの健康である。

参考資料
  1. WWFサンゴ礁保護研究センター:http://www.wwf.or.jp/shiraho/nature/hakuka.htm
  2. (独)国立環境研究所:http://www.nies.go.jp/kanko/news/22/22-2/22-2-03.html

○病原虫や耐性菌による野生生物汚染

北アルプスなど中部山岳地帯に生息する国の特別記念物ライチョウは、古くは「神の領域に住む鳥」とか「雷の鳥」と呼ばれ、神聖なものとして崇められていた。もとは、はるか北の北極圏に暮らす生物であった。今から3~4万年前の氷河期に、まだシベリアから陸続きだった日本に渡り、氷河期が終わり島になった日本に取り残されてしまったと考えられている。その後、次第に気温が上昇したため、日本の中でも標高の高い山間部に追いやられた。

この野鳥の数は、全国で2,000羽とも3,000羽ともいわれ、絶滅危惧種に指定されている。この絶滅危惧種にさらなる追い打ちがかかっている。2002年の2月、感染による皮膚病細菌がライチョウから発見された。富山県の北アルプス立山に生息するライチョウの2羽から皮腐病が見つかり、うち1羽が死んでいた。環境省によると、野生種のライチョウからこの種の病気が見つかったのは初めてで、細菌による感染症の可能性もあるとして原因調査に乗り出した。環境省によると、2羽はいずれもオスで、左右の羽の付け根の羽毛が抜け落ち、表皮がただれていた。

2004年8月の情報によると、北アルプス立山の室堂で一羽のメスライチョウの死骸が発見された。不思議なことに、外傷は全く見あたらない。死因は病原虫だった。国内のライチョウからは初めてのことであった。室堂のライチョウの血液中には、90%という高い確率でアフリカや東南アジアなど暑い地域から来たと考えられる病原虫が含まれていたのだ。

特に多かったのは、熱帯地域の島に多いロイコチトゾーン(注1)であった。鳥の伝染病として恐れられている病原虫であった。温暖化によってブヨや蚊のような吸血昆虫が増殖し、新たな病気をもたらしていたのである。感染経路や病原性の有無は分かっていない。ニワトリが発病すると死ぬ例もある。

岐阜大学の福士秀人教授は、1992年からライチョウの糞に含まれる腸内細菌を調べている。採取した400検体のうち約3分の1から、ペニシリンなどの抗生物質に抵抗力を持つ大腸菌が検出された。

耐性菌は病院などで多く見つかり、人の生命を奪うこともある。病気を防止するために養殖魚や家畜には抗生物質が使用されるため、これらの生物に耐性菌が生じることはこれまでも報告されている。しかし、標高2,000メートルを超える高山で抗生物質を使用することはない。にもかかわらず、なぜ耐性菌が高山に棲む野生生物の体内に存在するのか。

岐阜大学の調査によれば、耐性菌を含む糞が多く見つかったのは、観光道路が整備されている場所であった。糞に含まれる耐性菌の保有率が高いのは、乗鞍スカイラインが走る乗鞍岳や黒部立山アルペンルートがある立山の室堂平であったという。いずれも自動車で頂上まで登れるところである。

一方、これに対して登山者がほとんど踏み込まない赤牛岳では、耐性菌はほとんど検出されていない。耐性菌や抗生物質を持ち込んだのは観光客ではないかと、福士教授は指摘する。

耐性菌を持つ観光客や登山者のふん尿やペットのふん尿による高山植物や動物の汚染の影響も考えられる。耐性菌がライチョウに悪影響を及ぼしているという報告はないが、細菌への抵抗力の弱い野生生物と耐性菌の関係は注意深く見守る必要がある。

気候変動にも注目を向ける必要がある。立山周辺では年々雪解けの時期が早まり、生態系が変動している。立山の室堂の温度変化は、黒部ダムの気温データが参考になる。これによると、ここ10年で1日の最高気温が0.6℃も上昇していることが分かる。室堂の標高に換算すると、ライチョウの分布範囲は、平均気温が2℃上昇すると、300メートルも狭まってしまう。また、気温の上昇はライチョウを取り巻く自然環境にも影響を与える。ハイマツが急速に成長し、ライチョウの食糧となる高山植物の成長を妨げているとの見解もある。

注1)ロイコチトゾ‐ン・カウレリー (Leucocytozoon caulleryi):

胞子虫綱、真コクシジウム目、ロイコチトゾーン科に属する原虫で、媒介昆虫ニワトリヌカカによって伝播される。種特異性が強く、鶏以外には罹らないが、ヒナに対して病原性が強く、届け出伝染病になっている。東南アジアを中心に発生し、日本では青森以南で毎年夏に多く発生する。特に産卵鶏に対する有効な防除対策が確立されていないので、産卵鶏群で産卵低下、軟卵、死亡などの被害がある。

参考資料
  1. http://www.mmjp.or.jp/yokojyuu/news/ekigaku/ekigaku_02_07.html
  2. http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ugoki/ugoki_02/ugoki_02_02.html
  3. 産経新聞:地球号は今、平成17年11月20日


○アルゼンチンアリ

アルゼンチンアリが猛威をふるっている。被害が広島、山口、兵庫、愛知の各県で確認されている。各地に被害が拡大することが懸念されている。

アルゼンチンアリは、食欲旺盛な雑食性のアリで何でも食べる。中でも、砂糖や花の蜜などの甘味が好物。その他、果物、柑橘類、トウモロコシなどの芽、花、実を食べ、種子や花蜜を巣に持ち帰る。

このアリは通常地中に巣を作るが、非常に営巣性(巣を作る性質)が高いため、他の場所にも巣を作る。特に、物の隙間や人手が加わった場所を好み、石や木・枯葉の下、コンクリート構造物のひび割れの中、家壁の隙間、カーペットの下、車のトランクの中など場所を選ばない。

アルゼンチンアリは、大多数の働きアリと複数の女王アリからなる大規模な巣を形成する。他の多くのアリとは異なり、一つの巣の中には多数の女王アリが存在し、多いときには一つの巣の中に数百匹の女王アリが存在することもある。

働きアリは、気温が5℃から35℃の範囲内で活動する。しかし、冬季など寒い時期は活動性が著しく低下する。働きアリが、卵から成虫にかえるまでの期間は約2ヶ月で、その寿命は10~12ヶ月である。

女王アリは産卵能力が非常に高く、条件が良ければ1日に約60個の卵を産むことができる。ただ、気温が20℃以下になると、産卵をしなくなる。特に、活発に繁殖するのは9月から10月にかけてで、この時期になると巣の内外のアリの個体数が非常に多くなる。

アルゼンチンアリは競争力・攻撃性が非常に高く、侵入した各地域でその地域の在来のアリを次々に駆逐して置き換わるため、在来の生物相に重大な悪影響を与えるとして、専門家の間で問題視されている。

このアリは放浪アリと呼ばれる種類のアリで、物資や人の移動に便乗して分布を拡大する。日本国内へも、何らかの物資などに紛れこんで、ある時期に偶然に持ち込まれたと考えられている。

現在、このアリは本来の生息地であるアルゼンチンを始めとして、ブラジル、チリなどの南アメリカの一部、北アメリカの一部、イギリス、フランスなどヨーロッパの西部、アフリカの一部、オーストラリア、ニュージーランド、ハワイ島などで確認されている。

国内での最初の確認は廿日市市で、1993年のことである。現在では、廿日市市大野地域(旧佐伯郡大野町)(1999年)、広島市南区(1999年)、神戸市中央区(1999年)、山口県岩国市(2001年)、山口県柳井市(2001年)、広島市佐伯区(2003年)、広島市東区(2003年)、安芸郡府中町(2003年)、大竹市(2004年)、広島市中区(2005年)、広島市安佐南区(2005年)、広島市西区(2005年)、愛知県田原市(2005年)へと分布域を拡大している。

アルゼンチンアリによる被害は多岐にわたる。その被害は大きく分けて、「不快害虫としての被害」、「農業害虫としての被害」、「侵略アリとしての生態系への被害」の3つが挙げられる。

  1. 不快害虫としての被害:このアリは、他のアリが通ることのできないほどの狭い隙間でも巧みに通り抜ける習性があるため、しばしば屋内に侵入する。台所などに置いてある食べ物にたかる。就寝中に人の体をはいずり回り、皮膚に咬みつく。
  2. 農業害虫としての被害:このアリは、アブラムシやカイガラムシなどの農業害虫と共生関係にある。アブラムシやカイガラムシが分泌する甘い蜜を摂取する代わりに、これらを外敵から保護する。そのため、これらの個体数は増殖する。結果として、アブラムシやカイガラムシによる農作物への被害が増大する。さらに、アルゼンチンアリそのものが果物、柑橘類、トウモロコシなどの農作物へ直接被害を与える。
  3. 生態系への被害:侵入・定着した地域で、在来のアリを攻撃して駆逐するため、特に侵略アリと呼ばれている。侵略アリが侵入・定着した地域では、それまで微妙なバランスの上に成立していたその地域の生態系が崩れる。そのため、様々な生物への影響が心配されている。


参考資料

  1. 廿日市市ホームページ http://www.city.hatsukaichi.hiroshima.jp/kankyo_seikatsu/argentina/index.html
  2. 伊藤文紀:日本におけるアルゼンチンアリの分布と在来アリに及ぼす影響、昆虫と自然、38, 32-35 (2003
本の紹介 21:強毒性新型インフルエンザの脅威、岡田晴恵編著、藤原書店(2006)
この本は、警告の書か? 啓蒙の書か? 憤慨の書か? 悲憤の書か? 自然と人の慟哭の書か? と想わせるほど多様な感性で強毒性新型インフルエンザの脅威を訴えている。何故それほど多岐にわたる想いを読者に感じさせるのか。理由は様々考えられるが、ひとつは著者が全人格を懸けてこの問題を世間に訴えているからでもあろう。

著者は厚生労働省国立感染研究所の感染免疫学、ワクチン学専攻の研究員であり、この「情報:農と環境と医療 13号」の「本の紹介 16」で取り上げた「感染症は世界を動かす」の著者でもある。

著者のこの本への念いは、「はじめに」の終文に書かれた「いのちを尊び守ることを最優先したい」や、「与謝野晶子とスペイン・インフルエンザ」の終文にある「・・時に壁に当たってままならず、悲しんで立ちつくすことも多い。・・・・山動くときは来る、掛け替えのない命のために、新型インフルエンザへの戦いをこれからも書き続けよう」や、「あとがきにかえて」の終文に書かれた「先生方のご教示を宝としてこれからも精進致します」などに如実に表れている。この本の出版の意義と内容は重い。

内容はもとより、多くの人びとに人類における新型インフルエンザの重要性を訴えかけるために使われたこの本の手法は、きわめて効果的だ。さらにこの本には、過去に学ぶ知恵、科学的に正鵠を得た解説、パンデミック(世界的大流行)が来たときの対策など、必要な知を統合した統合知がある。目次を紹介するだけでも、そのことが分かるだろう。目次は以下の通りだ。

  1. 「対談」スペイン・インフルエンザの教訓 速水融+立川昭二
    ‐速水融著「日本を襲ったスペイン・インフルエンザ」をめぐって‐
  2. スペイン・インフルエンザと新型インフルエンザ
  3. 強毒性新型インフルエンザの脅威 岡田晴恵+田代眞人
    1. インフルエンザのメカニズム
      1. 「日本を襲ったスペイン・インフルエンザを読む」インフルエンザのメカニズム‐ウイルス学の立場から‐
      2. インフルエンザとは何か? ‐地球最大規模の人獣共通感染症‐
      3. インフルエンザ・ウイルスとは何か? ‐急速に変化し続けるウイルス‐
      4. 新型インフルエンザ発生のメカニズム ‐鳥型ウイルスから人型ウイルス‐
    2. 強毒型ウイルスの驚異
      1. いま何が起きているか? ‐強毒性H5N1型ウイルスの感染拡大‐
      2. 強毒型ウイルスの驚異 ‐人類未経験の全身重症疾患‐
      3. 強毒型ウイルス発生メカニズム ‐密集状況でのウイルスの驚異的変異‐
      4. 新型ウイルスの出現は「時間の問題」 ‐鳥類から人型への接近の兆候‐
    3. 新型インフルエンザ対策
      1. 最悪のシナリオでの被害想定 ‐「数億人の死者?」という予測も‐
      2. 新型インフルエンザにどう備えるべきか? ‐単なる「医療」でなく「危機管理」の問題‐
      3. パンデミックが来たらどうすべきか? ‐被害を最小限に食い止める具体策‐

あとがきにかえて
(附)新型インフルエンザ対策・備蓄品リスト

この本が多様な感性で書かれたものだと紹介したように、この本を紹介するには多様な切り方があるが、ここでは3つの切り方をする。まず、一冊の本が政策を動かし得る話から始める。

一冊の本が政策を動かす

ジョン・バリーの書いた「グレート・インフルエンザ:平澤正夫訳、共同通信社(2005)」という一冊の本が、米国の政策を動かした。ブッシュ大統領は、「スペインかぜ」の恐ろしさを十分に伝えるこの本が、米軍の戦力低下にも大きく影響することに衝撃を受け、これを機会に国を挙げてこの問題の対策に取り組むことを決意したと言われる。

ブッシュ大統領は、鳥インフルエンザ対策、新型インフルエンザ対策を「国家戦略」の重要施策にした。ここで、新型インフルエンザ問題は保健省管轄から国務省管轄に格上げされ、さらにその後、国家安全保障会議(NSC: National Security Council)が直轄する政治事項となった。つまり、「医療」から「国家の危機管理」の問題に位置づけされたのだ。

米国の影響もあり、わが国でも鳥インフルエンザ等に関する関係省庁対策会議(内閣府)、新型インフルエンザ対策推進本部(厚生労働省)、鳥および新型インフルエンザに関する対策本部(外務省)、高病原性鳥インフルエンザ対策本部(農林水産省)などが設置され、昨年の11月14日に、厚生労働省は、「新型インフルエンザ対策行動計画」を発表した。

この本に、速水 融の書いた「日本を襲ったスペイン・インフルエンザ、藤原書店(2006)」が紹介されている。これは、まさに時宜を得た本だ。岡田は、この本の意義を概略次の3点に絞って評価する。

従来の旧内務省資料によれば、スペイン・インフルエンザの死者は38万人と推定されているが、これに対して速水の調査は、感染率42%、死者45万人という数字を新たに明らかにしたことだ。この数値は、わが国の「新型インフルエンザ対策行動計画」の感染率25%、死者64万人という被害想定を根底から覆すものであろう。当時の人口は現在の3分の1であったから、45万人が甚大な数であることが推定できる。10万人の死者を出した関東大震災の4~5倍に匹敵する。

次にあげられるのは、年齢的な特徴が被害に表れていたことだ。原著には、「5歳までの乳幼児を過ぎると、いったん死亡率は低下し、15~19歳層から上昇し、男子では30~34歳層、女子では25~29歳層をピークにあとは次第に下降する。このように男子・女子とも生産の担い手で、通常ならば年齢別死亡率の低い層で逆に高い、という特徴がみられる。また高齢者の死亡率は必ずしも高いわけでなく、80歳以前では徐々に低下している」と、書かれている。

もうひとつの大きな意義は新聞や他の資料が多数集められ、数字だけに留まらない形で被害の惨状を余すところ無く伝えていることだ。例えば、1912年2月4日の「時事新報」は、「當局でも弱った世界感冒の猖獗(せうけつ)‐豫防法令の適用も出来ない ▽密集地や電車が危険区域」と題して、「法定伝染病」に指定されていなかったインフルエンザでは、患者が出ても「予防法令」が適用できず、隔離などの措置もとれなかったことを報じている。この一冊の本も、政府の政策を動かすほどの価値がある。

ちなみに、この項の執筆者は「猖獗(しょうけつ)」が読めず、書けず、意味も知らなかった。ご存じの方には蛇足ながら、広辞苑には「たけくあらあらしいこと。わるいものの勢いの盛んなこと。傾きくつがえること。失敗すること」とある。

また、いま紹介しているこの本「強毒性新型インフルエンザの驚異」こそが、わが国の政策をさらに深く動かすことを切に望む。表紙の文章をそのまま踏襲することによって、その望みの基いにしたい。「21世紀の黒死病(ペスト)。もはやインフルエンザではない。新型インフルエンザに対する無理解と危機感の欠如。メカニズムを理解して初めて分かる、目前に迫る恐るべき危機。世界のどこかで出現すれば、1週間程度で日本に襲来。SARS以上の驚異的伝播力で、国内侵入阻止はほぼ不可能。強毒性H5N1型鳥インフルエンザの致死率は50%以上。従来のインフルエンザ概念を超える全身重症疾患。罹患者・死亡者の同時大量発生が招く社会機能の破綻。次なる新型は、1億5千万人の死者(国連)という予測も」。

被害想定のシナリオから

強毒型のH5N1型新型インフルエンザが出現した場合、どの程度の被害がもたらされるか。未曾有な事態だけに予想が困難だと著者は語る。しかし、次にそのシナリオを紹介することによって、この本の重さを紹介しよう。

いまから約90年前に大流行したスペイン・インフルエンザは、弱毒性であったにもかかわらず、全世界で5千万から1億人(アフリカ、インド、中国など統計が十分でなかった地域が多い。これらを加えると、1億人を超える説もある)の命を奪った。当時の人口は約18億人であったから、地球人口の約2~4%がスペイン・インフルエンザで死んだことになる。

現在の世界人口は66億を超えた。当時の人口の3.7倍に達している。そのうえ、交通機関は飛躍的に発達し、人びとの移動は速度・量・機会ともに90年前の人びととは比べものにならない。空気感染もする驚異的な伝播力を持つインフルエンザ・ウイルスの伝播効率は、格段に高まっている。例えば、満員電車が運行され続けた場合、市中での感染率は66.4%に達するという。航空機内の空調では、1分間に2.3人に感染する。ヨーロッパから東京への飛行では、到着時には全員感染していることになるという。

スペイン・インフルエンザが地球全体に拡がるのに7~10か月を要した。現在では4~7日と推定されている。スペイン・インフルエンザの感染率はおよそ40%だったが、仮に現在、この種の「弱毒性」の新型インフルエンザが出現した場合でも、地球の全人口の25~40%(15~24億人)が罹患し、200万人から1億5千万人以上が死亡すると推定されている。

現在のH5N1型ウイルスに感染した人の致死率は57%である。50%もの致死率を維持している間は、それほど大流行は起こらず、致死率が下がり始めたところでパンデミックが生じると考えられる。専門家の間では、10~20%程度に致死率が低下してきたところで、それが起こると恐れられている。

国連のシナリオによれば、抗インフルエンザ・ウイルス薬が事前に備蓄されていなかったり、ワクチンの供給がない場合、最悪の死亡者数は1億5千万人に及ぶと公式に発表している。米国ミネソタ大学の感染症疫学専門家のオスターホルム教授は、1億8千万人から3億6千万人にも達すると推定している。

日本国内はどうか。オーストラリアのロウィー研究所の計算では、わが国では210万人の死者が出ると推定している。スペインかぜのときの感染率は42%だから、「感染率最大40%、致死率10~20%」というシナリオを辿れば、国内での死者は520~1,040万人の数値も予想されるという。厚生労働省の「新型インフルエンザ対策行動計画」によれば、17~64万人が死亡すると推定されている。推定に大きな差がある。

新型インフルエンザへの対策

この本は、よくある単なる火付け役の本ではない。新型インフルエンザにどう対応したらいいかをきめ細かに紹介する。ここで著者の冒頭の念いが、具体的な対策として披露される。事態が生じたら、外出の自粛と家庭での備蓄を主体にわが身と世間さまの身を守ることを、次の項目をもとに単なる医療ではなく危機管理の問題として切々として説く。被害を最小限に食い止めるべく、パンデミックが来たときの具体策が解説される。以下に対策の章の項目を列記する。

● 新型インフルエンザにどう備えるべきか?‐単なる「医療」でなく「危機管理」の問題‐:ある程度の犠牲は避けられない/6会談の警報フェーズ/早期封じ込め戦略はうまくいくか?/インフルエンザ監視体制の盲点/一週間で世界中に伝播/「医療」でなく「国家危機管理」の問題/「備えあれば憂い無し」/トップダウンと事前の共通理解/メディアの役割/危機管理のジレンマ/リスク・コミニュケーション/

●パンデミックが来たらどうすべきか?‐被害を最小限に食い止める具体策‐:抗インフルエンザ/ウイルス薬とは何か?/タミフルの効用と備蓄の状況/切り札としての新型ワクチン/プロトタイプ・ワクチンの事前備蓄計画/外出の自粛と家庭での備蓄‐最も必要な準備/備蓄すべき物品と自宅での予防・看護/ウイルスの驚異的な感染力と人の移動の制限/壊滅が予想される医療サービスの確保/ライフラインの維持と非常時の行動計画/知ることこそ対策の第一歩/

極め付きは、(附)新型インフルエンザ対策・備蓄品リストだ。新型インフルエンザが発生し、国内で流行が始まった場合、不要不急の外出を自粛すること。そのため最低10日間、できれば2~3週間分の食糧品・薬品・日用品の備蓄が必要だと注意をよびかけている。食糧品のリストは水を始め32品目、薬品はマスクを始め26品目、日用品はカセットコンロ+ボンベを始め32品目が記載されている。

われわれに残された課題は、この本の「はじめに」に書かれた文章、「スペイン・インフルエンザの猖獗の中、歌人与謝野晶子は、横浜防疫新聞紙上で、"この生命の不安な流行病の時節に、何よりも人事を尽くして天命を待たうと思ひます"と語っている」を心に銘記し、粛々と行動に移ることなのだろう。もう一度書く。この本の内容と意義は重い。

なお、鳥インフルエンザについては学長室通信「情報:農と環境と医療」でも注目し続けて、これまでも次の情報を提供している。関心のある方は参照されたい。● 鳥インフルエンザ(8号-2p)、 ● 続・鳥インフルエンザ:ワクチン(11号-7p)、 ● 2003年以降の鳥インフルエンザのヒトへの感染状況(11号-13p)、 ● ナイジェリアで鳥インフルエンザウイルスH5N1型が確認される(11号-13p)、 ●農・環境・医療の連携の必要性(13号-6p)、● 本の紹介 16:感染症は世界史を動かす(13号-12p)、● 本の紹介 18:感染爆発‐鳥インフルエンザの驚異‐(16号-9p)。
Agromedicine を訪ねる(6):Journal of Agromedicine
以下のことは、「情報:農と環境と医療 10号」ですでに書いた。「農医連携」という言葉は、生命科学全般を思考する北里大学で新しく使用しはじめたものだ。それに相当する英語に、例えばAgromedicine がある。1988年に設立された The North American Agromedicine Consortium (NAAC) は、Journal of Agromedecine という雑誌とニュースレターを刊行している。この雑誌の話題には、農業者の保健と安全性、人獣共通伝染病と緊急病気、食料の安全性、衛生教育、公衆衛生などが含まれる。

今回は第6回目として、Journal of Agromedicine の第6巻と第7巻の目次を紹介する。

第6巻1号(1999)
  • Reflections: Diversity and Change
  • Agricultural Chemical Safety Training Materials for Farmworkers: Review and Annotated Bibliography
    Keywords: Pesticide, migrant, health education
  • Case Report: Multiple System Illness in a Woman Exposed to Aluminum Phosphide
    Key words: Pesticides, fumigants
  • Gathering Data on Culture and Health to Develop Educational Materials on Zoonoses for Subsistence Dairy Farmers in Costa Rica
    Keywords: Educational materials, zoonosis, Spanish
  • Prevalence and Risk Factors for Hypertension Among Older Kentucky Farmers
    Keywords: Agriculture, hypertension, geriatrics, occupational health

第6巻2号(1999)
  • The Emerging Science of Insecticide Resistance
  • Health and Safety Issues in Hog Production: A Review of the Literature
    Keywords: Agricultural health and safety, hog production, confinement farming
  • Need for Hearing Loss Prevention for Agricultural Aerial Application Service Personnel
    Keywords: Aerial applications, pilot hearing loss, agricultural pilots, agricultural noise, agricultural aircraft noise
  • Insecticide Resistance and Vector Control
    Keywords: Insecticide resistance, vector control, pesticide, CDC

第6巻3号(1999)
  • Hog Farm Miasma: The Search for Health Effects
    Keywords: Agricultural workers diseases, medical curriculum, rural health, prev entive medicine, primary health care
  • Fatal Work-Related Injuries in the Agricultural Production and Services Sectors A mong Youth in the United States, 1992-96
    Keywords: Agriculture, child labor, occupational injuries, adolescent
  • Georgia Healthy Farmers Farm Safety Camp: Description and Evaluation of a Model Program
    Keywords: Agricultural injury, agricultural injury prevention, farm safety camp
  • Health Effects of Pesticide Use Among Indonesian Women Farmers: Part I: Exposure and Acute Health Effects

第6巻4号(1999)
  • Epidemiology in Agromedicine: The Folate Model of Success
  • Case Study of Lyme-Like Illness: Implications for a University-Based Agromedicine Program
  • Health Effects of Pesticide Use Among Indonesian Women Farmers: Part II: Reproductive Health Outcomes
    Keywords: Pesticides, reproduction, maternal health, stillbirths, birth defects
  • Food Irradiation and the Medical Community- Supporting a New Tool to Prevent Food-Borne Illness
    Keywords: Irradiated foods, food safety, food-borne illness
  • Farmers with Diabetes: Risks for Lower Extremity Injury and Disability
    Keywords: Diabetes, farming, disability, injury, neuropathy
  • Effect of Feeding Level on Nutritional Quality of Rainbow Trout (Oncorhynchus mykiss) Flesh
    Keywords: Trout flesh, feeding level, fatty acids profile, nutritional value
  • An Analysis of Farm Injuries and Safety Practices in Mississippi
    Keywords: Farm injuries, agricultural safety, agricultural education
  • A Family Outbreak of Acute Organophosphate Poisoning: ADiagnostic Challenge
    Keywords: Pesticide poisoning, organophosphate pesticides, family medicine, cholinesterase testing, diagnosis

第7巻1号(2000)
  • Potential Health Effects of Odor from Animal Operations, Wastewater Treatment, and Recycling of Byproducts

第7巻2号(2000)
  • Herbal Medicine in the Twenty-First Century
  • The Pathophysiology of Acetylcholinesterase Inhibiting Pesticides
  • Revival of Herbalism and Its Roots in Medicine
  • California Medical Supervisors Consider Certification: Results of a Survey
  • Cholinesterase Levels Among Agricultural Pilots and Mixer/Loaders
  • Dilemma of Regulating Dietary Supplements
  • Health Insurance and Work: Characteristics Among Multi-Job Holding Farmers

第7巻3号(2000)
  • Pesticides for Human Health
  • The Challenge and Impact of Field Studies in Agromedicine
  • Pennsylvania Statewide Agricultural Emergency Response Training Program: A Collaborative Partnership with Agromedicine, Academic and Community Resources
  • Delivering Health Education Messages for Part-Time Farmers Through Local Employers
  • Integrated Pest Management Reduces Pesticides and Production Costs of Vegetables and Soybean in Indonesia: Field Studies with Local Farmers
  • Treatment and Outcomes in Occupational Low Back Pain: A Practice Evaluation and Comparison with National and International Guidelines
  • Perceptions and Behaviors of Primary Care Physicians Regarding Farmers' Occupational Exposures and Health

第7巻4号(2000)
  • The Challenge of Human Biomonitoring Data for Agromedicine Research
  • Implications of Glyphosate Toxicology and Human Biomonitoring Data for Epidemiologic Research
  • Health Care for Family Farmers and Women Involved in Farm Economics (WIFE)
  • Postscript to Graber DR and Jones WJ on Health Care for Family Farmers
  • Addendum I to Graber DR and Jones WJ on Health Care for Family Farmers
  • Addendum II to Graber DR and Jones WJ on Health Care for Family Farmers
*本情報誌の無断転用はお断りします。
北里大学学長通信
情報:農と環境と医療19号
編集・発行 北里大学学長室
発行日 2006年10月1日