北里大学病院看護部北里大学病院看護部

Interview
チーム医療×管理者

いつも視点を高く視野を広げて
部署の課題を見据えることを
心がけています

これまでのキャリアについて教えてください。

最初の配属は脳神経内科と整形外科の混合病棟で、身体障害のある患者さんや神経難病の患者さんとの関わりから多くのことを学びました。ジェネラリストとして働きながら、私生活では結婚・出産・育児を経験し、看護師10年目に主任となりました。臨床において、患者さんやご家族、同僚や上司、そして多職種との相互関係から得られる様々な経験が積み重なり、「患者さんのニーズに沿ったケアを提供したい」「そのための環境を整えたい」と考えるようになり、看護管理の道へ進むことを決めました。認定看護管理者教育課程ファーストレベル・セカンドレベルと学び、現在も看護管理者としてどうありたいかを自問自答し、スタッフと対話しながら、管理業務を行なっています。

チーム医療におけるあなたの役割について教えてください。

看護師はチーム医療を推進する役割を担っています。そのような役割を担える看護師を育成するために、病棟全体に目を向け、個々のスタッフが成長できるような支援を行なっています。看護管理者として部署全体のマネジメントを行うため、病棟全体あるいはスタッフ個々に不足しているところがあれば、様々な専門分野を持つ認定看護師・専門看護師をリソースとして活用したり、院内の医療チームの協力を得たりすることで、部署の力を補完しています。

管理者として大切にしていること、心がけているを教えてください。

「考え方」と「着眼点」の切り替えを行うこと、いつも視点を高く視野を広げて部署の課題を見据えることを心がけています。そして、大切にしていることは「環境」です。患者さんが安心して、安全・安楽に過ごせる入院環境を提供するために、ケアを提供者する看護スタッフが安心して働ける、人が育つ、人を育てる職場環境を目指しています。そのためにもスタッフと相互にコミュニケーションを取り合うこと、いろいろな意見を出せる場を提供することといった、コミュニケーションを活性化させる環境作りが必要であると考え、日々実践しています。

チーム医療に関する印象的なエピソードを教えてください。

チーム医療における醍醐味は、患者さんを中心にオールスタッフが協力して得られる達成感です。疾患の進行に伴う嚥下障害により誤嚥性肺炎を繰り返していたある患者さんは、入院後は誤嚥のリスクを避けるため、経口摂取の代わりに経管栄養が導入されていました。将来的にも経口摂取は困難と評価した医療者に対して、患者さんからは「口から物が食べられないなんて生きている意味がない」との発言が聞かれました。担当看護師が主となり、患者さんの疾患受容に対する看護を展開し、『その人らしい生活=食べることが生きがい』という患者さんの意思を確認しました。その目的を実現するために、主科医師、耳鼻科医師、病棟看護師、NST(栄養サポートチーム)、ST(言語聴覚士)、トータルサポートセンターの看護師、MSW(医療ソーシャルワーカー)、病棟薬剤師を含め多職種で介入を進めました。在宅療養に向けて患者さんに必要となる手技を習得した時点で、患者さんとご家族、および退院後のサポート先である地域のスタッフを交えたカンフアレンスを開催し、引き継ぎを終えて退院を迎えることができました。後日、大好きなビールを飲んで笑顔の患者さんとご家族の写真が添えられた近況報告が、訪問看護ステーションより届きました。地域の方とフラットな関係が築けたことも嬉しい出来事でした。

2020/12/11

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