放射線治療科では、各科の協力のもとに、多くの悪性腫瘍と一部の良性疾患に対して単独であるいは手術や化学療法との併用で、強度変調放射線治療や定位放射線照射などの高精度な放射線治療を行います。密封小線源療法、RI内用療法も関連各科との密接な連携体制で実施しています。
治療方針の決定は、各科専門医との合同診察やカンファレンスを通じてEBM(Evidence Based Medicine:科学的根拠に基づく医療)の実践に心がけています。
悪性腫瘍全般ならびに良性疾患の一部が対象になります。
脳腫瘍、頭頸部癌、肺癌、食道癌、乳癌、結腸・直腸癌、前立腺癌、子宮頸癌、悪性リンパ腫、甲状腺癌など
甲状腺機能亢進症、甲状腺眼症
外部放射線治療装置は、Tomotherapy 1台、TrueBeam2台を有し、高精度な画像誘導放射線治療(Image-guided Radiotherapy、IGRT)が可能で、強度変調放射線治療(IMRT)や定位放射線照射(SRI)の適応症例に迅速に対応できる環境にあります。小線源治療室は、高線量率イリジウム密封小線源治療室とヨウ素125密封小線源永久刺入療法室の2室があります。その他、症状の緩和を目的とした緩和的放射線治療も行っております。また、品質管理室・医学物理部門を設置し、医学物理士、品質管理士との連携により、線量の検証や位置精度の管理あるいは治療機器の定期点検など品質管理にも力を注いでいます。さらに多くの臨床試験にも参加し、治療成績の向上と質の高い標準的治療法の確立に向けた診療を実践しています。
高線量率密封小線源治療はイリジウム192線源による30チャンネルのマイクロセレクトロンHDR-V3とWide Bore 16ch のCT(Optima CT580W)を同室に設置し、ターゲット(標的病巣)の正確な同定と適切な線量処方のもとにアプリケータの位置を設定する画像誘導小線源治療(Image-guided Brachytherapy、IGBT)が可能。
2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
---|---|---|---|
外部照射総数 | 1208 | 1271 | 1229 |
乳癌 | 223 | 217 | 219 |
肺癌 | 146 | 130 | 158 |
食道癌 | 69 | 77 | 55 |
女性骨盤 | 64 | 75 | 64 |
頭頸部癌 | 145 | 152 | 153 |
前立腺癌 | 118 | 135 | 136 |
その他(緩和照射など) | 443 | 485 | 444 |
IMRT(強度変調放射線治療) | |||
前立腺癌 | 63 | 74 | 67 |
頭頸部癌 | 95 | 89 | 84 |
脳 | 14 | 14 | 18 |
その他 | 73 | 72 | 54 |
SRT(定位放射線治療) | |||
前立腺癌 | 27 | 40 | 39 |
頭頸部癌 | 27 | 20 | 9 |
脳 | 52 | 54 | 58 |
小線源治療 | |||
子宮頸癌 | 30 | 34 | 37 |
前立腺一時刺入組織内照射 | 41 | 39 | 45 |
前立腺永久刺入組織内照射 | 88 | 82 | 74 |
当科は完全紹介・予約制です。受診には紹介元医療機関からのお申し込みが必要となります。
詳しくは下記「ご紹介時のお願い」をご確認ください。
他院からの紹介はトータルサポートセンターを通じてお申込みを受け付けております(随時)。
以下の手順でお申し込みください。
セカンドオピニオンも実施しておりますので、詳しくはセカンドオピニオンページをご覧いただくか、トータルサポートセンターまでお問い合わせください。
主治医の診療情報提供書(紹介状)と検査・画像データが必要となります。