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胃の腫瘍に対する新しい手術治療 LECS とは
LECS とは
腹腔鏡・内視鏡合同手術 (Laparoscopic and Endoscopic Cooperative Surgery、LECS) は、胃がんやGISTなどの胃の腫瘍に対して適切で最小限な範囲を切除するために、腹腔鏡手術と内視鏡治療を組み合わせた方法です。これにより胃の機能を温存した体に優しい手術が可能となります。
1. 体に優しい手術LECS
(腹腔鏡・内視鏡合同手術)
胃の粘膜の下の層に出来る腫瘍をまとめて「粘膜下腫瘍」と呼びます。この粘膜下腫瘍には、良性の腫瘍と悪性の腫瘍があります。悪性の粘膜下腫瘍の代表例が消化管間質腫瘍 (GIST) という腫瘍です。この腫瘍の治療は手術が基本です。手術の方法としては、腫瘍のみを切除する胃局所切除という方法が一般的に行われています。この方法は、胃の外から腫瘍を切り取るため、実際の腫瘍よりも広い範囲を切らなければならず、胃の働きを損なってしまうという問題がありました。そこで、本大学の上部消化管外科学主任教授である比企教授が切り取る範囲を限りなく小さくし、胃の働きを出来るだけ温存する新しい手術方法であるLECSという術式を2006年に開発しました。LECSはLaparoscopic and Endoscopic Cooperative Surgeryの略で腹腔鏡・内視鏡合同手術という意味です。
2. LECSの手術方法
実際の手術方法は、まず腹腔内に炭酸ガスを注入して膨らませ、腹腔鏡という手術用カメラを臍から挿入して腹腔内を観察します。手術に使用する器具を挿入するため5~12mmの小さな傷を左右に合計4ヶ所加えます。その後に、内視鏡で胃の中から腫瘍を確認し、正確に腫瘍の範囲を確かめて胃の内側から最小限の範囲で腫瘍を切り取ります。切り取った腫瘍を体の外に取り出し、空いた穴を胃の形が出来るだけ変わらないように縫い閉じます。手術による体へのダメージは最小限で済むため、術後早くから食事ができ、5~7日で退院が可能となります。
3. LECSの未来
現在、LECSの適応は胃の粘膜下腫瘍にとどまらず、十二指腸や大腸の粘膜下腫瘍、さらには胃がんにまで広がりつつあります。当科では、体力のない高齢の胃がん患者さんに対する手術としてLECSも選択肢のひとつとしています。また、比較的難しいとされる食道や十二指腸に近い場所の胃粘膜下腫瘍に対しても積極的にLECSを行い、出来るだけ体に優しい手術を目指しています。
腹腔鏡手術
低侵襲・高難度手術