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舌下免疫療法始めました!

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スギ花粉症、ダニ抗原アレルギーの方に朗報です!!
〜スギ花粉抗原エキス・ダニ抗原エキス舌下免疫療法のお知らせです〜

  アレルギー性鼻炎あるいは花粉症は、自分とは異なるタンパク質(抗原といいます)が鼻の粘膜に接触し、その拒絶反応として現れる現象です。おもな症状はくしゃみ・鼻水・鼻づまりです。さらに、花粉症では結膜と接触して目のかゆみを訴えたり、咳さらには呼吸困難を起こすことがあります。
  過敏反応なので、症状を我慢しているとアレルギー反応は強くなります。またまだ発症していない人も抗原を吸い続けることで急に発症することがあり、他人事と思わないほうが賢明です。

治療の中間報告(H27年度版がでました!)はこちらをクリック!

治療の中間報告(H28年度版)はこちらをクリック!(PDFファイルとして開きます)

来年は発症するかも・・
今年は大丈夫でも、来年は発症するかもしれません・・

【速報です】ダニ抗原エキスによる免疫療法を開始します!!

  平成26年よりスギ抗原標準エキスによる舌下免疫療法を行っております。最低2年間の自宅投与という長期間の治療法でありますが、幸い重篤な副作用もなく、約60%の患者さんが本治療法に「満足」と回答しています。
  花粉症は飛散が終わると一定期間症状もなくなることがありますが、一方で一年を通してアレルギー症状のある患者様は家や職場のなかに潜むダニ抗原(糞や死骸など)によるものが一番多いと言われます。この度、平成28年3月1日よりダニ抗原エキスによる免疫療法も始めることにしました。

こ、これが身の回りに・・!

見た目もグロテスク・・

どのように治療するのでしょう?

  抗原を吸い込まないことが大事ですが、症状によって抗アレルギー薬・ステロイド薬を内服したり局所に投与します。症状が強い場合は外科治療を行う場合があります。しかしながら、これらの治療は根本的な治療法とはなりません。
  一方、抗原を少しずつ体内に投与して体質を変える減感作療法は、治る可能性のある唯一の方法といわれており、効果を上げてきました。抗原を皮下に注射する方法が古くから行われています。
  今回、スギ花粉症に対して口腔内の舌の下に毎日投与する舌下免疫療法が保険適応となりました。当院耳鼻咽喉科では患者様に花粉症治療について正しいご理解のうえ、舌下免疫療法を開始します。

投与方法 投与方法

舌下(ベロの下)にスギ花粉エキスをたらします

体質改善が期待できます

  本療法の免疫学的意義については未だ不明なところが多いのが事実です。しかしながら、抗原が既にできてしまった抗体に接着するのを防ぐ遮断抗体の作成や鼻などの粘膜の反応を抑制させることで、症状を抑えることができるといわれます。
  症状の軽減には初年度も一定の効果がありますが、2年目以降から有効になるといわれます。またスギ抗原やダニ以外の抗原(ゴキブリ・ガなど)に対して新たな抗体を作り出すことを防ぐ効果もあるといわれます。
  これまでのアレルギーの患者さんの長期観察で自然に治った人は若いときにこの減感作療法を受けた経験のある人だといわれています。

続けることが大事です

続けることがだいじです

  【重要です】スギエキス、及びダニエキス別にご説明します!

スギエキスについてはこちらをクリック!

ダニエキスについてはこちらをクリック!

スギエキスを用いた舌下免疫療法とは?

対象となる患者さんは・・?

  保険で実施される患者さんは、
□満12歳以上のスギ花粉抗原陽性の方
□2年間継続して治療される意思のある方
  です。また、気管支喘息の既往のある方は安全性が確立されていませんので是非ご相談下さい。

1年のうち、治療開始できる時期は決まっています

  注意することは、「スギ花粉が飛んでいないときに治療を開始する」ことです。例年、年明け早々にスギ花粉は観測されます。従って当院での患者さんに対する処方開始日は、
  平成27年6月〜12月9日とします。
  (平成28年は、6月から処方開始となります)
  また原則として1年目は2週に1度外来に通院していただきます。

平成26年〜27年のスケジュール

【参考】平成26年〜27年のスギ花粉エキスの処方スケジュール

1.耳鼻咽喉科一般外来を受診します

  治療を希望される患者さんは、はじめに午前の耳鼻咽喉科一般外来を受診します。耳鼻咽喉科診察と血液検査で現在の特異的血清IgE抗体(アレルゲンに対して反応する抗体です)を測定させていただくと同時に、呼吸機能検査(肺活量など)をうけます。つづいて、次回のアレルギー専門外来を予約します。

血液検査   呼吸機能検査
血液検査と呼吸機能検査をはじめに行います

2.アレルギー外来(火曜日、水曜日午後)を受診します

  専門外来では実施手順の説明とご本人の希望を確認します。
  最初の薬液滴下(青ボトル)は耳鼻咽喉科外来で医師の監督の下施行させていただきます。30分間観察ののち、1週間後の受診予約をします。(薬品代に約120円かかります)

青ボトルの形状
第1回目の薬液(青ボトル)投与(最初の1滴のみ)は、医師と一緒に行います

3.1週間後に再び受診します

  使用状況を確認の上、青ボトルを回収し、1回目よりも高濃度の薬液(白ボトル)を処方します。下の写真のような白ボトルを薬局からお受けとりください。(薬品代に約300円かかります)

白ボトルの形状
2回目の薬液(白ボトル)の投与については、医師がご説明します

4.さらに1週間後に再度受診します

  使用状況を確認の上、3回目以降に投与する薬液を処方します。この薬は1日に1回だけ舌下に滴下します。以後は2週間に一度再診します。(薬品代に2週分で約420円かかります)

3回目以降のボトル形状
3回目以降の薬液の投与についても、医師がご説明します

副作用等、注意していただくことについて

アナフィラキシー(急性な激しいアレルギー反応)が心配です・・

  本薬でアナフィラキシー症例はありません。主な副作用は口腔内の腫脹(はれること)です。3時間ほどたっても消えない場合は、耳鼻咽喉科外来にご連絡ください。

もし、副作用が現れたら・・?

  皮下免疫療法にて呼吸困難などのアナフィラキシーをおこすことがあるので、厳しい基準が作られています。しかし、緊急な症状がでた場合は救急センターへ直ちにご連絡ください。その他、体調などに疑問を生じた場合も耳鼻咽喉科外来にご連絡ください。

その他

  治療薬は「登録された医師」しか処方ができません。予約日以外の処方はできかねますのでご承知ください。

こちら アレルゲン免疫療法のページへ

ダニエキスを用いた舌下免疫療法とは?

対象となる患者さんは・・?

  保険で実施される患者さんは、
□満12歳以上のダニ抗原陽性の方
□最低2年間継続して治療される意思のある方
  です。重篤な気管支喘息の既往のある方は安全性が確立されていませんので是非ご相談下さい。また、すでにスギ花粉エキスによる舌下免疫療法を行っている患者さんは、同時併用の評価ができていないので対象外です。

定期的な通院が必要です

  原則として1年目は2週に1度外来に通院していただきます。

  1.耳鼻咽喉科一般外来(火曜日・水曜日の午前)を受診します。

  治療を希望される患者さんは、はじめに午前の耳鼻咽喉科一般外来を受診します。耳鼻咽喉科診察と血液検査で現在の特異的血清IgE抗体(アレルゲンに対して反応する抗体です)を測定させていただくと同時に、呼吸機能検査(肺活量など)をうけます。つづいて、次回のアレルギー専門外来を予約します。

血液検査   呼吸機能検査
血液検査と呼吸機能検査をはじめに行います

2.アレルギー外来(火曜日、水曜日の午後)を受診します

  専門外来では実施手順の説明とご本人の希望を確認します。
  最初の舌下錠の服用は耳鼻咽喉科外来で医師の監督の下で施行します。30分間観察ののち1週間後に受診の予約をします。(薬品代に約150〜250円かかります)

最初に服用する錠剤です
第1回目の舌下錠服用は、医師と一緒に行います

3.1週間後に再び受診します

  使用状況を確認の上、高濃度薬を処方します。(薬品代に約430円かかります)

高濃度抗原の錠剤
2回目以降の投与については、医師がご説明します

4.さらに1週間後に再度受診します

  維持量薬の安全性を確認後、2週間分を処方します。(薬品代に2週分で約850円かかります)

2週間分処方します
3回目以降の投与についても、医師がご説明します

副作用等、注意していただくことについて

アナフィラキシー(急性な激しいアレルギー反応)が心配です・・

  本薬でアナフィラキシー症例はありません。主な副作用は口腔内の腫脹(はれること)です。3時間ほどたっても消えない場合は、耳鼻咽喉科外来にご連絡ください。

もし、副作用が現れたら・・?

  皮下免疫療法にて呼吸困難などのアナフィラキシーをおこすことがあるので、厳しい基準が作られています。しかし、緊急な症状がでた場合は救急センターへ直ちにご連絡ください。その他、体調などに疑問を生じた場合も耳鼻咽喉科外来にご連絡ください。

その他

  治療薬は「登録された医師」しか処方ができません。予約日以外の処方はできかねますのでご承知ください。
  本薬液は処方された本人専用の薬剤です。決して、他人が使用してはいけません!どうかご注意ください。

こちら アレルゲン免疫療法のページへ

舌下免疫療法によるスギ花粉症治療の中間報告について(H27年度版です!)

  舌下免疫療法の効果の中間報告です(平成28年5月25日現在)。
  当院耳鼻咽喉科では2年前(平成26年)からスギ花粉抗原による舌下免疫療法を行ってきました。この2年間に38名のかたが受診され、十分な説明の上、36名の方が治療を受けています。

鼻症状の改善度及び治療の満足度について

  投与1年目の効果を鼻アレルギー治療ガイドラインにより鼻症状で評価すると約60%の患者さんが効果を上げています(下の円グラフ)。

舌下免疫療法開始1シーズン目の効果
舌下免疫療法開始1シーズン目の鼻症状の改善度(クリックすると大きくなります)


  一昨年始めた方と昨年始めた方の治療効果はほぼ同等でした。花粉飛散を2シーズン体験した患者さんにシーズン中の効果をたずねたところ、1年目と2年目とで満足度はあまり変わりませんでした(下の棒グラフ)。

2シーズンを経験した患者さんの満足度
2シーズンを経験した患者さんの満足度(クリックすると大きくなります)


  さらに1年目と2年目を比較したところ、60%の方が前の年より良かったと回答しました(下の円グラフ)。

1年目と2年目の効果を比較した場合
1年目と2年目の効果を比較した場合(クリックすると大きくなります)


  一方、16%の方は舌下免疫療法を続けているにもかかわらず今年になって良くなかったと回答しております。この原因はヒノキ花粉にあるようです(下の棒グラフ)。
  東京都の花粉情報を参考にすると、スギ花粉飛散はH27年、H28年とほぼ変わりません。ところが、今年はヒノキ花粉の飛散が多かったのです。ヒノキ花粉抗原にはスギ花粉抗原とかぶるところがあるもののすべて同等ではありません。
  ただ、スギ花粉抗原を体内にいれることによりアレルギー体質自体を弱めることもあると言われます。花粉症とは長いつきあいになるとは思いますが、これらを参考に来年の花粉症対策を考えていただきたいと思います。
  来年へ向けた舌下免疫療法の開始は平成28年6月7日〜12月7日までを予定しております。ご相談の際は耳鼻咽喉科外来までお越しください!

スギ花粉よりヒノキ花粉の飛散数が伸びています
スギ花粉よりヒノキ花粉の飛散数が伸びています(クリックすると大きくなります)


副作用について

  治療開始にあたって、重篤な副作用を認めた方はおられませんでした。投与開始当初から2〜3週間にくしゃみ・鼻水や舌の違和感を訴えられた患者さんが数名いらっしゃいましたが、治療を継続中です。

今年治療を希望される患者さんへ

  3月下旬までにスギ花粉は全飛散数の約60%が飛び散ったと言われます。3月下旬に入りますと、ヒノキ花粉も本格的に飛散し始めます。
  しかし、例年4月中旬ごろに花粉の大量飛散があり、スギ・ヒノキ花粉症の患者さんは未だ予断を許せない状況です。前出のように、スギ花粉抗原エキスによる舌下免疫療法の治療は最低2年間、毎日服薬することが必要です。花粉飛散期(1月〜5月頃まで)には開始しないことになっています。平成28年6月7日〜12月7日まで新規患者さんの治療を行う予定です。

花粉飛散数の推移
埼玉県における花粉飛散数の年度別推移(環境省花粉観測システム「はなこさん」より引用)

担当スタッフについて

・舌下免疫療法の実施責任者:大木 幹文


実施責任者について 耳鼻咽喉科部長
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本アレルギー学会専門医
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