北里大学メディカルセンター 診療科・部門のご案内 診療部門 耳鼻咽喉科

北里大学メディカルセンター

  • ホーム
  • 来院される皆様へ
  • 診療科・部門のご案内
  • 病院のご案内
  • 交通のご案内
  • 医療関係者の方へ

鼻アレルギーについて

トップ 診療科・部門のご案内 診療部門 耳鼻咽喉科鼻アレルギーについて

話題の疾患について(1回目)・・鼻アレルギーとは?

  鼻アレルギーとは原因となる異物(抗原)が特定されくしゃみ・鼻水・鼻づまりを主な症状とする鼻副鼻腔疾患です。この疾患の診断・治療には日本アレルギー学会監修のガイドラインに基づいて行われます。

花粉症・鼻アレルギー発症のメカニズム
花粉症・鼻アレルギー発症のメカニズム

 鼻の中を観察するとみずみずしい粘膜が認められます。その鼻水を顕微鏡で観察すると細胞の中の顆粒が赤く染まる好酸球を認めます。

鼻アレルギーの鼻の中 抗酸球
                     鼻アレルギーの鼻の中                          抗酸球

   診断には原因となる抗原を探し当てる必要があります。自分でアレルギーと思っても自律神経性鼻炎であったり、風邪による鼻炎が遷延化(治りづらい)している場合があるからです。皮膚テストでは外来で皮膚をひっかき15分ほどで原因抗原がわかります。ガイドラインでは、軽症、中等症、重症と症状の重さで治療方針が異なります。したがって補助的診断として鼻腔通気度検査による鼻づまりの程度と副鼻腔炎の有無を確認します。

診断手順
ガイドラインによる診断手順

鼻アレルギーの治療は?

  治療は原則として抗原による過敏な反応の軽減を目的として減感作治療をお勧めしています。日本鼻科学会ではガイドラインが作成されています。この効果は特にアレルギーに対する後発反応(アレルギーによる炎症)に効果があるといわれます。また、将来発症する可能性のある新規抗原の感作の予防効果があるとの報告もあります。具体的には低濃度から週1−2回低濃度の抗原量から1.5倍づつ抗原量を増量して6ヶ月をめどとして維持量とします。その後は月1回の投与で効果の維持に努めます。3−5年継続する必要があり、患者さんにはかなりな負担となるかもしれません。しかしながら、20年後の追跡調査では減感作をした人は鼻アレルギーの自然寛解率(治癒に近い状態)が増すと言われます。現在は皮下注射が保険適応ですが、欧米で施行されている舌下免疫療法(舌の下に抗原を滴下する方法)がスギ花粉症において本年中に保険適応となる予定です。当科でも2つの免疫療法を併用していく予定です。
  減感作療法は息の長い治療法であるため、患者さんのほとんどは薬物療法に頼っていると思われます。即時反応の主体は抗原に感作された細胞からのヒスタミンの作用を軽減する目的とした第2世代抗ヒスタミン薬を内服します。ただ、これらの薬は症状を改善するにとどまります。一方ではアレルギーで犯された鼻粘膜を修復するにはステロイド薬あるいは抗ロイコトリエン薬を必要とします。中等症以上の患者さんは自覚症状の有無に関わらず定期的な局所ステロイド点鼻薬を用いることが原則です。症状が安定したら抗ロイコトリエン薬に切り替えます。おおくの患者さんが点鼻薬と内服薬の使用を誤解しているように思えます。正しい治療ができるよう努力していく所存です。

具体的な治療法
具体的な治療法

  アレルギーの炎症が長期化すると鼻粘膜が不可逆的な変化をしていきます。その場合は外科的治療が必要となります。炎症の程度と鼻内の観察から、鼻中隔矯正術・下鼻甲介切除術を施行します。当科では1週間程度の入院が必要となります。

鼻アレルギーを放置すると?

  鼻アレルギーは国民病と言われ今や国民の40%が何らかのアレルギーがあると言われます。治療をしたって治らないじゃないかと言う意見を聞きます。しかしながら、副鼻腔炎や中耳炎を併発するとにおいがわからなくなったり、難聴になり日常生活に思わぬ障害を示す事があります。また、睡眠障害により脳梗塞・心筋梗塞のリスクも増していきます。鼻アレルギーの発症年齢も若年化してきています。早期に自分の鼻がどうなっているか知っておきましょう。

通年性アレルギー性鼻炎の治療
通年性アレルギー性鼻炎の治療
  • ページトップへ
閉じる