脳神経外科のご案内

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午前8:30〜11:00(初診・予約)
午後1:00〜4:00(予約)


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診療科のお知らせ

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診療科紹介

“脳神経外科”は欧米では”Neurosurgery”と呼ばれ、脳関連の病気のみでなく、脊椎・脊髄の病気や末梢神経の病気も含まれています。脳に関連する病気では、3大死因に挙げられる脳梗塞・くも膜下出血・脳出血といった脳卒中をはじめ、頭部打撲・脳挫傷・急性硬膜下血腫などの頭部外傷、そして130種類(WHO分類)以上に及ぶ脳腫瘍が挙げられます。また、高齢者に多い脊椎・脊髄に関連する病気としては椎間板ヘルニアが有名で、末梢神経障害では手根管症候群などの神経圧迫が原因となる病気が代表的です。つまり、脳神経外科は神経に関する手術で治せる病気を、子供から高齢者まで対象とする非常に幅が広く、極めて専門性が重要な分野と言えます。

北里大学メディカルセンター脳神経外科では、これらの幅広い神経外科分野を網羅するために、2013年10月より北里大学医学部脳神経外科学の岡 秀宏教授を部長に迎え、あらゆる神経外科疾患に対応すべく、地域医療はもとより大学病院として世界水準の医療を提供できる施設として生まれ変わりました。
脳神経外科 Dr岡秀宏
岡 秀宏
副院長/部長/医学部教授/救急センター部長
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岡教授の外来日・連絡先について

脳脊髄腫瘍でお困りの方は以下にご連絡ください。受診を希望される患者さんが大変多いため、岡教授の外来日が平成26年9月より以下のようになります(外来日が増えます)。

岡教授の外来日

月曜:午後1:30~4:30
火曜:午前9:00~11:00
木曜:午前9:00~11:00
連絡先北里大学メディカルセンター TEL: 048-593-1212(代表)
※手術・学会等で休診・変更があり得ますので初診の方は必ずお電話でご予約をお願いいたします。

主な対象疾患

  • 脳卒中、脳腫瘍等で引き起こされる四肢痙縮

主な症状

  • 頭痛・めまい等でお悩みですか?
    頭痛・めまいを始め、脳腫瘍・脊椎脊髄疾患を中心とする専門外来を行っています。
  • 痙縮(けいしゅく)でお困りではないですか?
    ボトックスによる痙縮外来を行っています。(痙縮とは?:脳や脊髄の病気や外傷により、身体の筋肉の緊張が異常に高まった状態(つっぱりが強くなった状態)をいいます。)

診療内容と特色

治療を希望される方へ
北里大学メディカルセンターでは、他科との連携が重要となる以上の良性腫瘍、悪性腫瘍に特化した病院として、間脳下垂体腫瘍治療チーム(眼科、内分泌代謝内科、小児科、麻酔科、脳神経外科、技師・看護科)、頭蓋底腫瘍治療チーム(耳鼻咽喉科、眼科、麻酔科、脳神経外科、技師・看護科)、悪性脳腫瘍チーム(放射線科、内科、外科、小児科、腫瘍科、麻酔科、脳神経外科、技師・看護科)を編成し、患者の方々の治療のみでなく、精神科・地域医療連携部によるご家族支援も行っています。
もちろん、通常の血管障害、脊髄脊椎疾患、外傷等の治療は大学病院としてグローバルスタンダードな標準治療から高難易度治療まで対応しています。
 さらに新たに脳血管内治療専門医が赴任したことにより、2024年1月より脳血管内手術、埼玉ストロークネットワークへの加入、脳血管内治療専門外来を開設するなど治療の幅を広げています。

手術について

岡教授の専門分野は、中枢神経系腫瘍・血管障害・小児神経外科・神経内視鏡手術等で、 中枢神経系腫瘍では2,000例を超える手術実績があり、良好な手術成績を収めています。特に大学病院ならではの難易度の高い良性腫瘍である間脳・下垂体腫瘍や髄膜腫、聴神経腫瘍、頭蓋底腫瘍を中心に、悪性腫瘍(膠芽腫、髄芽腫、胚細胞腫等)の手術および放射線・化学療法の集学的治療、脊髄腫瘍手術を北里大学のある神奈川県のみでなく、埼玉県近郊の皆様にも提供できる施設となりました。
また、発症頻度の高い血管障害・脊椎脊髄に関連する病気についても、顕微鏡のみではなく神経内視鏡、ナビゲーション等の先進機器を駆使し、今まで以上に良好な手術成績を収められるようスタッフ一同努力してまいります。
神経内視鏡と顕微鏡を用いたハイブリッド手術神経内視鏡と顕微鏡を用いたハイブリッド手術(術者:岡教授
1歳男児の脳腫瘍術前(MRI)1歳男児の脳腫瘍術前(MRI)
同患者の神経内視鏡単独手術後(CT)同患者の神経内視鏡単独手術後(CT)

脳神経外科の手術について

脳神経外科の手術について

KMC脳神経外科では、大学病院として高難易度手術、集学的治療を必要とする脳腫瘍に特化した手術を行っています。
年間手術件数は180件前後で、その中心は頭蓋底・下垂体手術です。開頭術は56例(腫瘍摘出38例、クリッピング16例他)、神経内視鏡手術は35例(下垂体手術25例、血腫除去7例、ETV3例)、脊髄脊椎手術は31例(腫瘍摘出5例、頚椎7例、胸椎2例、腰椎17例)、その他はCEA, シャント、穿頭ドレナージ術等60例です。
患者さんは、北本・桶川・鴻巣市近隣が半数、その他の方は熊谷、大宮等の埼玉県下から神奈川、東京、栃木、群馬からのご紹介が半数となっています。頭蓋底、下垂体は特に県外からのご紹介が多い傾向にあります。
手術は、最新のストライカーナビゲーションシステムを使用(ワークステーション画像構成が現存する中で最高:図3)し、現在は本邦ではまだ使用されていない最新式の3D内視鏡である米国ビジョンセンスから臨床研究依頼を受け、使用実績を重ねています。
ナビゲーションシステムによる手術図3.ナビゲーションシステムによる手術
脳神経外科スタッフによる手術風景脳神経外科スタッフによる手術風景

血管障害と脳腫瘍の手術治療の違い

血管障害として脳神経外科手術の対象となるものには、脳動脈瘤の破裂が原因となるくも膜下出血、高血圧等が原因の脳出血、脳梗塞等があります。くも膜下出血は脳の表面にある血管のコブをクリップする手術、脳出血は救命目的の血腫除去、脳梗塞は脳腫脹に対する減圧術、血行再建を目的とした血管吻合術等があります。

脳血管障害手術について

脳動脈瘤の手術

 7ミリ以上、75歳以下を対象としていますが、症例ごとに判断しています。頭蓋底外科対応可能であり、C2−3の動脈瘤に対しては必要に応じて前床突起切除を行っています。また必要に応じて、STA-MCAバイパス、high flow bypassをおこなっています。高齢の中大脳動脈瘤の症例はkey hole approachで開頭を小さくしています。後方循環の手術も必要に応じて対応しています。
G1【脳動脈瘤の手術】左が術前、右が術後

頚動脈狭窄症の手術

 NASCET 70%以上、PSV200-250cm/s以上を対象としています。症候性で不安定プラークがある場合はその限りではありません。全例シャントを使用して脳血流を守っています。高位例に対しても頭蓋底知識をもとに対応しています。ステント治療も可能です。 
頭蓋内血管閉塞例
 JET sutdyのクライテリア当たる症候例でバイパス手術を行なっています。また、進行性脳梗塞において準緊急のバイパス手術も行っています。
H1高位病変だったが、特に合併症なくプラーク摘出し過灌流なく退院された。
I1もやもや病、脳梗塞の発症例。術後は右STAからのバイパスが良好に入っている。

良性腫瘍の手術

一方、脳脊髄腫瘍の場合は他科の先生方や看護師・技師の方々と連携を必要とする手術が多いことが特徴です。例えば、良性腫瘍である下垂体腫瘍(図1-A、B)、頭蓋底髄膜腫(図2-A、B)、頭蓋咽頭腫(図3-A、B)等の腫瘍では脳の底に腫瘍ができるため、視神経の障害、ホルモン分泌障害、成長障害が起こりやすく、脳神経外科医ばかりでなく、内分泌代謝内科、小児科、眼科の先生方との連携が必要で、さらに手術時には腫瘍に張り付いた神経温存のために神経モニタリングが必要となります。
(1)下垂体腫瘍の手術
下垂体腫瘍の手術
(2)頭蓋底髄膜腫の手術
頭蓋底髄膜腫の手術
頭蓋咽頭腫の手術
(3)頭蓋咽頭腫の手術
また、神経鞘腫(図4-A、B)では脳神経から発生するために聴力、顔面神経、三叉神経、飲み込みに関わる神経に絡みついていることが通常で手術時にモニタリングを駆使し、神経を温存することが重要となる手術のため脳神経外科医、麻酔科医ばかりでなく、耳鼻咽喉科の先生方の協力が必要となります。
神経鞘腫の手術
(4)神経鞘腫の手術
悪性腫瘍では、グリオーマ(図5-A、B)、髄芽腫、胚細胞腫、悪性リンパ腫、がんの転移性脳腫瘍が対象となります。この治療は手術のみでなく、放射線治療、抗がん剤治療が必要となることが通常です。そのため、放射線科、内科、外科、小児科、腫瘍科の先生方との連携を必要とします。そのため以上のように脳脊髄腫瘍の手術は集学的な検査及び手術が重要となるため、大学病院で主に行う手術となっているのです。
(5)グリオーマの手術
グリオーマの手術

頭蓋底外科専門外来について


頭蓋底外科専門外来について

 2024年1月より、頭蓋底外科専門外来を脳神経外科内に立ち上げ、頭蓋底外科(聴神経腫瘍、頭蓋底髄膜腫、下垂体内分泌腫瘍(下垂体腺腫)、頭蓋咽頭腫、脳幹部海綿状血管腫など)、機能外科(三叉神経痛、顔面痙攣などに対する神経減圧術)を主な対象としています。血管障害にも頭蓋底技術を生かして対応しています。
 正しい診断とガイドラインに沿った治療を行います。脳神経外科対象疾患は、まずは正しい診断から治療方針が決まってきます。高性能3T MRIとCT、必要に応じて脳血管造影検査を行い、正しい診断を行います。診断に基づき、ガイドラインや学会で求められる最新のより安全で確実な治療を提案します。

手術のアプローチ
 手術治療は開頭顕微鏡手術、経鼻内視鏡手術、頭蓋底手術、開頭内視鏡手術を適宜使い分けて行っています。開頭手術前の腫瘍栄養血管塞栓術は脳血管内専門医の協力のもと可能となっています。 三鷹手術用顕微鏡、4K外視鏡(Orbeye)、4K神経内視鏡、軟性鏡を保有しています。

脳腫瘍手術について

 聴神経腫瘍、頭蓋底腫瘍、および下垂体内分泌腫瘍(下垂体腺腫)の手術についてご紹介します。

聴神経腫瘍の手術

 達人の指導を受け、研鑽を積むことで、聴力温存を目指す手術が可能となっています。ABR、顔面神経モニタリング、持続顔面神経モニタリングを駆使し、顔面神経を温存し、聴力残存があり可能な場合は蝸牛神経を温存した手術を行っています。検査技師の能力が高く協力的であるからこそ可能なことであり、大学病院の使命と考えています。良性腫瘍であるため、年齢に応じた摘出度を考え、安全を第一としています。
A1術前
A2術後
A3術前
A4術後
【聴神経腫瘍摘出術】前庭神経被膜を薄く温存し全摘出し、顔面と聴力温存された。

頭蓋底腫瘍の手術

 
 頭蓋底手術を専門としています。錐体骨を必要に応じて切削し経錐体法での治療が可能です。前頭蓋底、中頭蓋底、後頭蓋窩、それぞれに応じたアプローチが安全に選択可能です。頭蓋底手技は、組織侵襲度は高いですが、その分、脳の牽引が少なく、脳に優しい手術となります。必要時、形成外科と提携して対応します。
B1術前
B2術後
B3術前
B4術後
B5術前
B6術後
【錐体斜台部髄膜腫(広範囲頭蓋底腫瘍)摘出再建術】新たな神経所見悪化なく腫瘍全摘出した。
C1術前
C2術後
C3術前
C4術後
【内側蝶形骨髄膜腫の手術】内頚動脈を温存し、全摘出した。

下垂体内分泌腫瘍(下垂体腺腫)の手術

 神経内視鏡下経鼻手術を行います。拡大法にも対応可能です。年齢や広がりに応じ、擬性被膜ごと摘出したり、被膜内摘出に留めたり、安全を第一としています。VEPモニタリングを行い、視力視野障害の出ない手術を行なっています。内分泌内科、耳鼻咽喉科と提携して管理しています。神経内視鏡にて経鼻頭蓋底手術(頭蓋咽頭腫、髄膜腫など)、小開頭神経内視鏡下頭蓋底手術にも対応しています。
D1術前
D2術後
D3術前
D4術後
【下垂体内分泌腫瘍手術】硬く難しい下垂体内分泌腫瘍だったが無事に全摘出し視力視野温存した。

機能外科について

 機能的脳神経外科(機能外科)とは脳の機能障害を改善させるための外科的治療です。三叉神経痛、顔面痙攣に対し微小血管減圧術を行っています。最近は外視鏡と内視鏡を併用し、死角がない術野で確実に責任血管をtranspositionしています。治癒率高く合併症最小限で行えています。ABRを全例でモニタリングし聴力障害ゼロを目標としています。診断は、三叉神経痛は詳細な問診と画像から、顔面痙攣はそれに加えて電気生理学的にBlink testとAMRをチェックし確実に行っています。
E1【三叉神経痛手術】上小脳動脈と前下小脳動脈の両方が関与していた。
F1片側顔面痙攣、前下小脳動脈が原因血管の症例。術後は顔面神経の脳幹近傍のREZからの良好な移動が行えている。
 以上のように、当院では幅広い手術に高い技術で対応が可能であり、モニタリングを併用し安全で確実な手術を行います。
 脳神経外科手術は術者の技量により予後が異なることがあります。合併症ゼロを目指し、安全性を第一に考えて手術を行います。予防手術は元通りに、症候例は神経所見改善を目指すことが基本的なスタンスです。

担当医

医師名職位専門診療分野専門医
久須美 真理
クスミ マリ
Mari KUSUMI, MD, PhD 
部長
医学部講師
頭蓋底手術
機能外科(顔面けいれん、三叉神経痛、舌咽神経痛)
血管障害(脳動脈瘤、バイパス手術)
良性腫瘍手術
日本専門医機構認定脳神経外科専門医・指導医
日本救急医学会救急科専門医
日本神経内視鏡学会技術認定医
日本脳卒中の外科学会技術指導医
Dr_Kusumi
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痙縮(けいしゅく)の治療

痙縮(けいしゅく)の治療

痙縮(けいしゅく)とは?

脳や脊髄の病気や外傷により、身体の筋肉の緊張が異常に高まった状態(つっぱりが強くなった状態)をいいます。

こんな悩みはございませんか?

痙縮(けいしゅく)の治療

そこで、「ボツリヌス療法」という選択。

ボトックスによる痙縮治療を行っています。
ボツリヌス療法
以下のような効果が期待されます。
ボツリヌス療法 期待される治療効果

治療を希望される方へ

KMCでは、他科との連携が重要となる以上の良性腫瘍、悪性腫瘍に特化した病院として、間脳下垂体腫瘍治療チーム(眼科、内分泌代謝内科、小児科、麻酔科、脳神経外科、技師・看護科)、頭蓋底腫瘍治療チーム(耳鼻咽喉科、眼科、麻酔科、脳神経外科、技師・看護科)、悪性脳腫瘍チーム(放射線科、内科、外科、小児科、腫瘍科、麻酔科、脳神経外科、技師・看護科)を編成し、患者の方々の治療のみでなく、精神科・地域医療連携部によるご家族支援も行っています。
もちろん、通常の血管障害、脊髄脊椎疾患、外傷等の治療は大学病院としてグローバルスタンダードな標準治療から高難易度治療まで対応しています。

医学部脳神経外科学 教授
北里大学メディカルセンター 脳神経外科部長
岡 秀宏(e-mail: okahiro@med.kitasato-u.ac.jp)

岡教授の外来日・連絡先について

脳脊髄腫瘍でお困りの方は以下にご連絡ください。受診を希望される患者さんが大変多いため、岡教授の外来日が平成26年9月より以下のようになります(外来日が増えます)。

連絡先:北里大学メディカルセンター TEL: 048-593-1212(代表)
岡教授の外来日
月曜:午後1:30~4:30
火曜:午前9:00~11:00(手術日のため、紹介・急患の方に限定しています)
水曜:午後1:30~4:30
木曜:午前9:00~11:00(岡教授の増設外来枠、第4週は久須美医長外来になります)
※手術・学会等で休診・変更があり得ますので初診の方は必ずお電話でご予約をお願いいたします。
女性脳神経外科医の教育

女性脳神経外科医の教育

KMC脳神経外科では岡 秀宏脳神経外科部長・副院長(北里大学医学部脳神経外科学 教授)を中心に、久須美真理部長(北里大学医学部脳神経外科学 講師)、近藤宏治部長のスタッフが手術教育を行っています。
過去には脳神経外科は「男」の世界と言うイメージが強い特殊な診療科でしたが、現在では、手術時間も短く、医師への負担が非常に少なくなっています。当病院では女性脳神経外科医(久須美講師)が年間200件近くバリバリと手術を行う日本の中でも数少ない大学病院です。女性ならではのきめ細やかな患者さん対応、きめ細やかな手術(特に血管障害・脳腫瘍・脊椎脊髄・機能脳神経外科手術等)を行っています。また、救急センターを岡教授、近藤副部長が兼務しているため、救急診療に重点を置きたい女医の方々も大歓迎です。
もちろん、お子さんのためにオレンジハウス(保育園)の完備、家庭との両立のための外来診療、勤務時間のシフト性、学会参加、学位取得にも力を入れています。
バリバリの手術の出来る脳神経外科医、救急医、家庭両立を目指す女性医師の皆さん、是非ご参加ください。
脳血管内治療について

脳血管内治療について

はじめに

 脳の血管内治療とは、細い管(カテーテル)を用いて、直接脳の血管の病変部分に治療を施す最先端の医療技術です。通常、足の付け根の大腿動脈からカテーテルを挿入し、必要に応じて上腕や首を直接穿刺することもあります。この治療法は、以前手術が難しかった部位にもアクセス可能で、開頭手術に比べ患者様への身体的負担が軽減されます。特に高齢者や他の重篤な疾患を抱える方々にとっても安全な選択肢となり得ます。治療後の回復期間も短く、病院滞在期間の短縮につながります。
 当院では、特に脳梗塞の急性期治療、頚動脈狭窄症の治療、および脳腫瘍手術前の準備として血管内治療を積極的に採用しています。
 

脳梗塞の急性期治療について

 脳梗塞は、脳の血管が詰まり、脳細胞が酸素や栄養を受け取れなくなる病気です。これにより、麻痺や言語障害、意識障害などの深刻な症状が発生することがあります。特に大きな血管が詰まった場合、症状はより重大で、深刻な後遺症や命に関わるリスクが伴います。発症から4.5時間以内の場合、特定の薬(rt-PA)を用いた静脈内治療が有効ですが、時間が経過するとその効果は低下します。また、大きな血栓が太い血管を閉塞した場合、薬物療法だけでは不十分なことがあります。そのような状況では、発症から数時間以内であれば、カテーテルを使用して直接血栓を除去する再開通治療が行われます。この治療法には、広径吸引カテーテル、血栓回収用ステントなどの特殊なデバイスを用い、早期に血流を回復させることで脳梗塞の進行を止め、後遺症の軽減を目指します。
 再開通療法では、60〜90%の患者さんで成功し、早期の完全な血流再開通が達成されるほど、神経症状の改善が見られます。高齢の方や、術前に神経学的な重症度が高い方、内頸動脈などの近位部での閉塞がある方は、予後が不良になる傾向があります。この治療は、発症後できるだけ早い段階で実施することが重要であり、遅れると治療の効果が得られないだけでなく、症状を悪化させるリスクも伴います。
 

頚動脈ステント留置術

 頚動脈狭窄症は、首の血管が狭くなる病気です。従来は、全身麻酔下に外科的手術で血管を開く治療が主流でしたが、これには高いリスクやアクセスの困難さがありました。頚動脈ステントは、特に高齢者で合併症を持つ場合、手術リスクが高い場合に適した治療法です。この方法では、ガイディングカテーテルを総頚動脈に導入し、血管形成術用のバルーンカテーテルで血管を拡張し、ステントを留置します。これにより、血管の流れを改善し、脳への血液供給を確保します。
 

埼玉ストロークネットワーク

 埼玉県では、急性脳梗塞の治療を行える医療機関を結んだネットワークがあります。これにより、迅速な治療や質の向上を目指しています。当院も2024年1月からこのネットワークに参加し、地域の医療機関や消防と協力して、脳卒中の治療に取り組んでいます。この取り組みは、脳卒中の早期発見と迅速な治療が可能となることで、患者さんの予後改善に大きく寄与することが期待されています。

担当医

医師名職位専門診療分野専門医
田村 智
タムラ サトシ
Satoshi Tamura MD, Ph.D
researchmap
救急科副部長
医学部助教
脳血管内治療

日本専門医機構認定脳神経外科専門医
日本脳血管内治療学会専門医
日本救急医学会専門医
JATECインストラクター
ICLSディレクター
NST管理医師

担当医師

医師名 職位 専門診療分野 専門医
岡 秀宏
オカヒデヒロ
Hidehiro OKA、M.D.、DMSc

Dr岡秀宏02(脳神経外科)経歴
C.V.
業績

副院長
部長
救急センター部長
医学部教授
北里研究所評議員
脳腫瘍
・間脳下垂体腫瘍手術
・頭蓋底手術
・悪性脳腫瘍集学治療
・脳腫瘍病理
脳血管障害
神経内視鏡手術
小児神経外科手術
機能神経外科手術
脊髄・脊椎疾患手術
神経外傷手術
てんかん治療
痙縮ボツリヌス治療
日本専門医機構認定脳神経外科専門医・指導医
日本脳神経外科学会評議員・コングレスプログラム運営委員
米国脳神経外科学会AANS国際活動会員
米国Mayo Clinic Alumni member
Mayo Neuroscience Forum幹事
国際小児神経外科学会国際活動会員
国際神経内視鏡学会常任委員
日本脳卒中学会専門医・指導医
日本内分泌学会専門医(間脳下垂体部門)
日本神経内視鏡学会神経内視鏡技術認定医
日本神経内視鏡外科学会運営委員
医療安全管理者養成研修者第18008号
脳梗塞急性期rT-PA静注療法 認定医
ボトックス痙縮治療 認定医
臨床修練指導認定医
日本がん治療暫定教育医
身体障害者福祉法指定医
OSCE評価者認定医
日本間脳下垂体腫瘍学会理事・法人化会計委員長・教育委員
下垂体疾患症例カンファレンス世話人
国民健康保険診療報酬認定審査委員
日本脳腫瘍病理学会理事
脳神経外科手術と機器学会 学術運営委員
脳神経外科微小解剖セミナー世話人
日本分子脳神経外科学会世話人
ニューロオンコロジーの会世話人
脳腫瘍の基礎シンポジウム世話人
日本脳腫瘍の外科学会評議員
日本脳腫瘍病理学会教育副委員長・学術委員
日本神経内視鏡学会理事
日本神経病理学会将来計画委員
日本頭蓋底外科学会評議員
関東脳神経外科懇話会幹事
埼玉県医師会委員
埼玉県脳神経外科医会理事
埼玉脳腫瘍懇話会世話人
埼玉脳神経外科懇話会世話人
埼玉県メディカルコントロール協議会委員
東京脳腫瘍研究会代表世話人
東京脳腫瘍治療懇話会世話人
神奈川神経医会世話人
神奈川脳腫瘍フォーラム世話人
神奈川手術手技研究会世話人
かながわ間脳下垂体疾患カンファレンス代表世話人
相模脳神経外科懇話会代表世話人
埼玉県小児がん診療病院連携協議会委員
北里腫瘍フォーラム運営幹事
北里脳神経外科微小解剖セミナー世話人
久須美 真理
クスミマリ
Dr久須美真理(脳神経外科)
部長
医学部講師
頭蓋底手術
機能外科(顔面けいれん、三叉神経痛、舌咽神経痛)
血管障害(脳動脈瘤、バイパス手術)
良性腫瘍手術
日本専門医機構認定脳神経外科専門医・指導医
日本救急医学会救急科専門医
日本神経内視鏡学会技術認定医
日本脳卒中の外科学会技術指導医
近藤 宏治
コンドウコウジ
Dr近藤宏冶(脳神経外科)
部長
医学部助教(研究員)
脊髄・脊椎疾患手術
間脳下垂体腫瘍手術
小児神経外科手術
血管障害
日本専門医機構認定脳神経外科専門医
日本神経内視鏡学会神経内視鏡技術認定医
日本DMAT隊員
身体障害者福祉法指定医
難病指定医
上升 康平
ウエマス コウヘイ
医学部助教(病棟医)

外来診療担当表

脳神経外科

休診情報

休診情報
更新日
table

診療実績

主な手術実績(2022年度)

頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) 27例
広範囲頭蓋底腫瘍切除・再建術
12例
内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術(下垂体腫瘍) 16例
内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術(頭蓋底脳腫瘍(下垂体腫瘍を除く))
1例
動脈血栓内膜摘出術(内頚動脈) 14例
脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 17例
脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術 6例
頭蓋内微小血管減圧術 1例
脊髄腫瘍摘出術 4例
慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術
30例

 等