学部案内
学部長メッセージ

海洋生物の無限の可能性を、
人類の、
そしてあなたの可能性に。
人類の、
そしてあなたの可能性に。
海洋生命科学部長 菅野信弘
海洋は生命を産み、多様な生物の進化を育んできました。そして今、再生産可能な海洋生物資源は人類の存続と共生にとって極めて重要な役割を果たしています。しかし、水産業は資源の減少、沿岸水域の環境悪化などに伴い厳しい状況にあります。最近では、世界的な水産物消費量の急激な増加に伴い、近い将来我が国における消費量確保さえ難しい状況になるとの予測もあります。水産業は資源管理、環境保全型への転換、すなわち海洋生態系を守りながら生物を有効に利用する必要性に迫られています。このような転換は最終的には国際的、経済的、政治的対処に依存せざるを得ないのかもしれません。しかし、これを支えるものは海洋生物の生命現象に関する基礎的、生命科学的な学術情報の集積でしょう。海洋生物の利用に関わる学問分野の責務はますます重要性を増し、まさにその真価を問われている時代といえます。
近年、水圏生態系においても生物多様性の重要性が再認識されるようになってきました。水圏に生息する生物は水を媒介として生物相互の情報伝達を行うなど、陸上とは異なる特有の生存戦略を営んでいます。20世紀後半に飛躍的に発展した生命科学の研究手法は、生物多様性を支える海洋生物の生理・生態の解明にも大きく貢献しつつあります。一方、本学問分野に対する社会の要請も多様化し、水産業の伝統的技法や考え方に加えて生命科学の先端技術を活用した海洋生物資源の利用や海洋生態系や海洋の生命過程を活用した資源管理、生物生産の技術が求められるようになっています。「健康・環境・食の連携により、生命科学と医療科学を学ぶ総合大学」を理念とする北里大学にあって海洋生命科学部は、著しい進歩を示している生命科学の視点から海洋生物の生命現象に関わる基礎研究を進め、その成果を海洋生物資源の永続的かつ有効な利用に応用することを目指します。また、基礎から専門に至る体系的な教育を通して、社会・人間に対する多面的視野、鋭敏な国際感覚、課題解決能力、コミュニケーション能力をあわせ持ち、海洋生物資源の利用にかかわる幅広い分野で活躍できる人材の育成を目標とします。
近年、水圏生態系においても生物多様性の重要性が再認識されるようになってきました。水圏に生息する生物は水を媒介として生物相互の情報伝達を行うなど、陸上とは異なる特有の生存戦略を営んでいます。20世紀後半に飛躍的に発展した生命科学の研究手法は、生物多様性を支える海洋生物の生理・生態の解明にも大きく貢献しつつあります。一方、本学問分野に対する社会の要請も多様化し、水産業の伝統的技法や考え方に加えて生命科学の先端技術を活用した海洋生物資源の利用や海洋生態系や海洋の生命過程を活用した資源管理、生物生産の技術が求められるようになっています。「健康・環境・食の連携により、生命科学と医療科学を学ぶ総合大学」を理念とする北里大学にあって海洋生命科学部は、著しい進歩を示している生命科学の視点から海洋生物の生命現象に関わる基礎研究を進め、その成果を海洋生物資源の永続的かつ有効な利用に応用することを目指します。また、基礎から専門に至る体系的な教育を通して、社会・人間に対する多面的視野、鋭敏な国際感覚、課題解決能力、コミュニケーション能力をあわせ持ち、海洋生物資源の利用にかかわる幅広い分野で活躍できる人材の育成を目標とします。
沿革
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1972昭和47年
- 岩手県気仙郡三陸町(現大船渡市三陸町)に水産学部水産増殖学科・水産食品学科を設置
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1976昭和51年
- 大学院水産学研究科修士課程を設置
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1978昭和53年
- 大学院水産学研究科博士後期課程を設置
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2000平成12年
- 水産学部水産増殖学科・水産食品学科を水産生物科学科に改組
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- 大学院水産学研究科水産学専攻を水圏生物科学専攻に改組
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2008平成20年
- 水産学部水産生物科学科を海洋生命科学部海洋生命科学科に改称
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2011平成23年
- 東日本大震災の影響により三陸キャンパスから相模原キャンパスヘ移転
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2012平成24年
- 大学院水産学研究科水圏生物科学専攻を大学院海洋生命科学研究科海洋生命科学専攻に改称
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2014平成26年
- 三陸キャンパスに三陸臨海教育研究センターを設置
海洋生命科学部の前身である水産学部は、生命科学の総合大学として歩みを続ける北里大学にあって動植物と環境に関する分野を担う学部として誕生しました。そこには「人の役に立つ実学」を顕現した学祖・北里柴三郎先生の精神がありますが、その理念は北里研究所の開所の辞にも示されています。


1914年11月5日創立(1915年竣工)
独り医学或いは衛生上のみならず他の領域迄進入しまして、恰度仏国のパストール研究所 に倣いまして、農業、水産、工業その他に迄も我が微生物の研究を応用して国家、社会に貢献したい考えであります。
出典:北里柴三郎「北里研究所開所の辞」1915年12月11日記述より
出典:北里柴三郎「北里研究所開所の辞」1915年12月11日記述より