最も印象的なのは「病院体験当直」です。外科で見せていただいたがんの切除と人工肛門を作る手術は、お腹に開けた小さな穴からカメラを入れて行われていました。患者さんの回復を早めるために切開する面積をできるだけ少なくしていたことに感動しました。また、緊急外来は複数の医師が症状の原因や治療方法を相談し合っている様子がとても興味深く、CT検査で身体の断面が映し出されるのを医師側の視点から見たのも勉強になりました。緊急外来では真夜中に呼び出されることもあ
りましたが、学ぶことが多く、眠気はほとんど感じませんでした。
医療現場に触れたことで、医師としてどのように患者さんと接すべきかを改めて考えることができました。夜中に運ばれてくる患者さんは症状が重く、ご家族も付き添われてきます。その方たちの不安でいっぱいな表情を見た時に、どんなに忙しくても患者さんたちの気持ちを理解し、寄り添える医師になろうと思いました。そしてめざす専門診療科として、外科が選択肢の一つになりました。