臨床薬学教育
医療現場と深く結びついた臨床薬学教育
学部教育から医療現場での実習まで、しっかりと連携。学内や病院内に設けられた大学専用実習施設などを使い、早期から医療現場に密着した講義・実習を行っています。
臨床薬学研究・
教育センター
臨床薬学(大講座)薬物治療学 Ⅰ〜Ⅳ
3つの大学附属病院の薬剤部長が、薬学部専任教員となって研究室の責任者に。研究室に所属する病院スタッフと共に、学部教育に常に参加し、さらに学生の病院実習ではきめ細やかな受け入れ・指導体制を整えています。


北里大学北里研究所病院


北里大学病院


北里大学メディカルセンター
臨床医学(大講座)
医薬品開発に欠かせない臨床試験に関する研究を行う研究室も。北里研究所病院の医師が担当する研究室では、医薬品開発などをテーマに研究。
臨床薬学(大講座)
保険薬局学・薬物動態学・中毒学など
地域医療を担う保険薬局学、患者さんに最適な薬物治療を目指す薬物動態学など、薬剤師業務に直結した多様なテーマで、研究や教育を行っています。
教授 Interview
臨床薬学のパイオニア・北里ならではの新たな教育にもチャレンジしています。
本学科では薬剤師の実務について、講義や体験を通して1年次から理解を深めていきます。並行して化学、物理、生物などに関連した薬学の多様な知識と、病気と薬による治療に関する知識を「薬物治療学」とその演習で統合。医療現場に即した知識・技能を段階的に磨いていきます。それらを実践するのが「病院・薬局実習事前実習」や「病院・薬局実習」です。特に事前実習では、医療現場でより多くの学びが得られるよう意識して指導。例えば医療面接では患者役の疾患や生活背景を詳細に設定し、「薬剤師としてどう対応すべきか」を考え、実践で生かせる知識・スキルを養います。このように臨床薬学のパイオニア・北里では、薬剤師の将来を見据えた教育を行っています。

久保田 理恵 教授
臨床薬学教育・研究センター 臨床薬学教育部門
1~3年次
チーム医療を学び、医療現場を早期体験
1年次
薬剤師の業務と社会的責務を学ぶ「薬学概論」、他の医療専門職との連携を知る「チーム医療論」に加え、「薬と仕事Ⅰ」で薬剤師の仕事への理解を深め、医療現場も見学します。
2年次
薬剤師の業務を詳細に知る「薬と仕事Ⅱ」のほか、「社会薬学実習」では災害時医療、終末期医療、薬害など薬と社会との関連について現場の医療職に話を聞く機会も設けています。
3年次
薬剤師に欠かせない病気と治療薬の関係を「薬物治療学」「疾病解析学」などで修得し、「臨床医学概論」で北里研究所病院の医師などから、代表的な病気について学びます。

「社会薬学実習」では初期救命救急(心肺蘇生とAED)も体験します
4年次
将来を見据えた病院・薬局実習事前実習
北里の「病院・薬局実習事前実習」(以下、事前実習)は社会で活躍する薬剤師の現状と今後を見据え、より実践的で将来も役立つよう構成されています。実習に携わる教員の多くは現役の薬剤師またはその経験者で、医療現場に即した指導が受けられます。
学生による患者の医療面接の仕上げ段階には模擬患者を招き、より具体的な設定での患者対応を経験。調剤薬局を模した実習室には患者の自宅を想定したスペースも設置し、在宅医療を前提とした実習も行います。
このほか、聴診器での呼吸音確認や血圧測定、ワクチン接種など、薬剤師の職能の広がりを見据えて実践的な技能も修得します。

模擬患者さんの協力で服薬指導も経験
5年次
実務能力に加え考察力も磨く病院・薬局実習
「病院・薬局実習」では調剤薬局11週、間を2週はさんで病院11週と長期間の実習を連続して行う必要があります。このうち病院実習は3つの大学附属病院を中心に、実習先が決められています。
こうした病院実習を支えるのが各大学附属病院の「臨床薬学研究・教育センター」です。薬学部の教員が配置され、薬学部の教育にも携わる病院スタッフも多く常駐するため、学部教育と連携した責任ある指導が可能です。
実習中は患者さんが服用する薬が現在の症状にマッチしているかなどの検討にも力を入れ、薬物治療の専門家に必要な考察力も磨きます。また漢方医薬学履修プログラムを履修した学生は、白金キャンパスの漢方・鍼灸治療センターでの薬局実習も受けられます。

