RESEARCH
様々な先端機器類を⾃由⾃在に操ることで、世の中にない研究成果が⽣み出されていく。
⽔1分⼦の質量はおおよそ3 × 10-23 gです。私たちの体を構成するタンパク質やペプチドは⽔素原⼦、炭素原⼦、窒素原⼦、酸素原⼦、硫⻩原⼦を合計数10個以上含む⼤きな分⼦ですが、それでも1分⼦の質量は10-22 〜 10-19gです。このような分⼦の質量を直接測定するためには質量分析計という特殊な装置が必要です。質量分析計では物質をエレクトロンスプレーイオン化装置(写真⼿前)でイオン化して、インターネットなど現代の⾼速光通信を可能にする機器の⼀つに光ファイバー増幅器があります。これは数⼗キロ、数百キロ遠⽅への情報送信において弱くなった光を再び強くするために⽤いられます。写真はその増幅器の特性を調べ、新しい通信技術を開発するための実験装置です。
がんの粒⼦線治療において、ビーム中の荷電粒⼦の⾶跡を正確に測定することにより、治療精度を⾶躍的に向上させることができると考えられています。素粒⼦物理学実験で開発された測定技術を応⽤して、超⾼速かつ⾼位置分解能の粒⼦測定器の開発を⾏っています。半導体中の量⼦状態を研究するには超低温下で超⾼速現象を測定する実験装置が不可⽋です。この分光システムでは試料となる半導体を温度4Kまで冷却し、時間幅100フェムト秒(フェムトは10-15)のレーザー光パルスを利⽤して未知の⾼速現象の観測と解明を⾏っています。ペプチド⾼精度質量分析スペクトル電場をかけて運動させます。この運動の時間変化を周波数にフーリエ変換することによって物質の質量を⼗万分の⼀の精度で分析することができます。この装置を使って我々は、⾎液中にごく微量しか存在しないペプチドホルモンの分析を可能にする技術の開発などを進めています。これらの研究成果は、北⾥⼤学病院の医師や医薬⽣物学系の研究者の病気の診断や治療を⽬指した研究に役⽴っています。
インターネットなど現代の⾼速光通信を可能にする機器の⼀つに光ファイバー増幅器があります。これは数⼗キロ、数百キロ遠⽅への情報送信において弱くなった光を再び強くするために⽤いられます。写真はその増幅器の特性を調べ、新しい通信技術を開発するための実験装置です。
半導体中の量⼦状態を研究するには超低温下で超⾼速現象を測定する実験装置が不可⽋です。この分光システムでは試料となる半導体を温度4Kまで冷却し、時間幅100フェムト秒(フェムトは10-15)のレーザー光パルスを利⽤して未知の⾼速現象の観測と解明を⾏っています。
がんの粒⼦線治療において、ビーム中の荷電粒⼦の⾶跡を正確に測定することにより、治療精度を⾶躍的に向上させることができると考えられています。素粒⼦物理学実験で開発された測定技術を応⽤して、超⾼速かつ⾼位置分解能の粒⼦測定器の開発を⾏っています。
超伝導磁⽯から⽣み出される⾮常に強い磁場を利⽤して、物質を分析するのがこの核磁気共鳴装置です。それを利⽤して分⼦の構造を原⼦レベルで調べることができます。低分⼦量の化合物から⽣体関連物質や⾼分⼦材料まで、広範囲の物質の構造解析に威⼒を発揮します。特に分⼦の⽴体的構造や運動、物性まで知ることができるため、有機化合物の分析では中⼼的な位置を占めています。学⽣が⾃由に使える環境にあります。
⽔の性質の多くは⽔素結合によるネットワーク構造に由来します。その構造は⾮常に柔軟で温度によって変化します。温度可変イオントラップ分光装置を⽤いて、⼤きさで選別された分⼦や分⼦集合体の温度を変えて吸収測定を⾏い、⽔素結合構造が変化する様⼦を観測できます。
有機、無機の様々な化合物の単結晶試料にX線を照射し、ブラッグ反射の強度から結晶中の原⼦の三次元的な位置を決定します。数時間から半⽇程度の測定で分⼦の構造を直接決めることができる、強⼒な解析装置です。
分⼦量を測定するための装置。微量の試料に⾼電圧をかけることで⽣じるイオンを、質量電荷⽐に応じて分離・検出します。⾼分⼦化合物についても、分⼦量6,000まで⾼精度で測定できます。
⽣きた細胞や分⼦の動きを観察することは、⽣物学の研究ではとても重要です。この多⾊蛍光タイムラプス倒⽴型電動顕微鏡システムは、静⽌画像だけではなく、⽣きて動く細胞を⼀定間隔をおいてコマ撮りし、タイムラプス動画にできるのが特⻑です。それによって、細胞の運動や形態変化の様⼦を観察することが可能です。また、蛍光⾊素を使って⾒分けやすいように標識した分⼦を細胞に導⼊すれば、⽣きた細胞内での分⼦の動きや、どこに局在するかを観察することができます。さらに異なる蛍光⾊素で⾊分けをすると、複数の分⼦の細胞内での動きや相互作⽤を観察することもできる、優れた装置です。
DNAの塩基配列を決定する装置。塩基配列の解析法の⼀つであるサンガー法により、塩基配列を決定したいDNAを鋳型として、相補的なDNAを合成します。この反応産物をDNAシークエンサーで電気泳動し、泳動結果をコンピュータで解析して塩基配列を決定します。
細胞の⼤きさや表⾯に発現している分⼦などの情報をもとに、多数の細胞を短時間のうちに分類して数えることができる装置です。⾎液や組織から採取した細胞の集団の中に、どのような種類の細胞が、それぞれどのくらいの割合で存在しているのかを解析することができます。
凍結した組織を、0.01mm以下の厚さにスライスするための装置。スライスした組織をスライドグラスに貼りつけて、様々な⽅法で染⾊して顕微鏡で観察すれば、遺伝⼦変異や薬剤の影響を、細胞レベルで⾒つけることができます。装置内はマイナス20℃に保たれていて、組織を融かさずにスライスします。