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2020.08.07

シリル置換9-アミノアントラセンに関する論文がCurrent Green Chemistryに掲載されました。

この論文では、シリル置換9-アミノアントラセン(Si9AA)がフッ化物イオンのみを検出する蛍光センサーになることを報告しています。また、この論文は、本学部化学科の内山洋介先生(化学科共通)、安田悠君(2018年度卒業)、松沢英世先生(分子構造学)との共同研究の成果です。特に、安田君は、卒業研究の一部でこの研究を行い、不安定なシリル置換9-アミノアントラセン(Si9AA)の合成とX線結晶構造解析に成功しました。蛍光センサーとしての性質では、溶液中または固相中、いずれの場合にも他のハロゲン化物イオンと区別できるため、フッ化物イオンのみを検出できます。Si9AAを蛍光センサーとして用いる今回の方法は、遷移金属を含まない検出法となるため、水溶液中の微量なフッ化物イオンを安全に検出する手法の一つとして実用的な応用が期待されます。

本研究成果は、9-アミノアントラセンを利用したバイオイメージング剤開発の研究(https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acsomega.7b00711)の一端であり、フッ化物イオン以外に、生体内に存在する活性種を検出する手法にもなり得るため、今後も異分野連携により、本研究を発展的に継続していきます。 

CGCCGC
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