RESEARCH
分子機能化学講座、白井正樹君(修士課程卒業生)、長谷川真士講師、真崎康博教授の研究に関する論文がEuropean Journal of Inorganic Chemistry誌に掲載されました。
本論文は本学卒業生の白井正樹君が中心となり行った研究です。
本研究にて、有機導電性化合物の代表であるテトラチアフルバレン(TTF)の関連化合物の新しい合成法を開発しました。具体的には、Sn→Sbの交換反応を用いて、TTFにSb元素を導入した分子を合成しました。この分子を用いて、固体中(結晶中)で分子間のファンデルワールスコンタクトを増大させることに成功しました。今後、この化合物で酸化種(カチオンラジカルなど)を調製することで、高い電気伝導度をもつ有機化合物を導くことが期待されます。
論文タイトル: Tetrathiafulvalene Dimer Merged with Binuclear Ring of Sn and Sb: Synthesis and Molecular Structures Induced by Heteroatoms