RESEARCH
物理学科生物物理学講座の渡辺豪准教授が令和4年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞(表彰機関:文部科学省)を受賞しました。
若手科学者賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者個人を対象として贈られる賞です。
理学部、そして物理学科にとって大変栄誉なことであり、島袋学長に報告するとともに、担当学生と記念撮影を行いました。
業績名 | 「計算化学によるソフトマターの微視的描像の理解に関する研究」 |
業績概要 | ソフトマターは分子レベルの微視的描像とマクロな集合構造・物性の相関関係が複雑であり、未だ完全な理解には至っていません。そのための手段として分子シミュレーションの有用性は認知されてきていますが、汎用性の高い、統一的なシミュレーション手法の提案はなされていませんでした。 渡辺准教授は、分子動力学シミュレーションを用いて、代表的なソフトマターである液晶の未解明問題を解決に導く一つの見解、さらには力技的な大規模シミュレーションではなく、現実系を十分に再現可能なミニマムな系と効率的なモデルの提案を行いました。また、様々な機能性有機材料の構造や機能に直結するダイナミクスについても明らかにしました。 本研究成果は、計算科学と実験科学の連携がもたらす新たな材料研究の可能性を示していて、さらに提案した手法は基礎から応用までの幅広い分野に波及効果をもたらすと期待されています。 |
写真1:島袋学長(左)と渡辺豪准教授(右)
写真2:渡辺豪准教授の研究チーム
写真3:授与された賞状とメダル