北里大学東洋医学総合研究所

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当研究所について

ご挨拶

個々の患者様にもっとも適合する
オーダーメイドの漢方薬・鍼灸治療を
提供できるのが当センターの強みです

北里大学東洋医学総合研究所 所長
漢方鍼灸治療センター センター長
小田口 浩

小田口 浩

北里大学東洋医学総合研究所のホームページにアクセスいただき、ありがとうございます。

当研究所は1972年に日本で最初の漢方医学(漢方薬や鍼灸による治療を中心にした日本の伝統医学)の総合的な研究機関として設立されて以来現在に至るまで、わが国における漢方医学関係の診療や研究に注力し、漢方医学発展のために尽力して参りました。2008年には(社団法人)北里研究所と(学校法人)北里大学が統合して「(学校法人)北里研究所」となったことを受け、当研究所は大学の機関となり、漢方医学教育の場としての役割も担うようになりました。1986年にはWHO(世界保健機関)の伝統医学協力センターに指定され、以来現在に至るまでWHOへの協力活動を通じて世界の人々の健康にも寄与しております。

また当研究所の漢方鍼灸治療センターは、一人一人の心身状況の違いに配慮した、最高レベルの漢方医療(漢方薬・鍼灸治療)を提供できる場として内外から高い評価をいただいております。

近年、科学技術をベースにした現代医学の進歩により従来治療手段のなかった疾病を治療できる様になった一方、医療の過度の専門化・細分化のため、患者様を総合的に診療することが困難になってきており、患者様の心身を一体的・総合的に認識する漢方医療への期待が大きくなっております。この期待に応えるべく、当研究所は診療・研究・教育の各分野において、本来の漢方医学をきちんと継承し、発展させることを目指して日々精進しております。

診療に関しましては、当研究所の漢方鍼灸治療センターにおいて高品質の漢方薬・鍼灸治療を提供しております。診療する医師は、漢方薬・鍼灸治療の専門家であることは当然ですが、それぞれが自らの専門領域を中心に西洋医学の研鑽も積んでおり、西洋医学的観点・漢方医学的観点の両面から患者様の状態を把握しております。医師と、伝統的に受け継がれている高い診療技術を有する鍼灸師、豊富な生薬・漢方薬の知識を有する薬剤師の三者が連携し、個々の患者様にもっとも適合するオーダーメイドの漢方薬・鍼灸治療を提供できるのが当センターの強みです。

研究に関しましては、基礎研究部、臨床研究部、医史学研究部、EBMセンターにおいて活発な研究活動が行われております。基礎研究部・臨床研究部では、腸管免疫系、感染症、精神神経系、悪性腫瘍、消化器肝疾患などをターゲットとした生薬や漢方薬について、常に臨床を意識した基礎研究、トランスレーショナルリサーチが行われております。医史学研究部では、漢方医療の正当性を裏付ける歴史的根拠の供出や、東アジア伝統医学全体の歴史的価値の整理・保持に関わる研究が行われ、日本国内だけではなく世界に誇れる業績を挙げております。EBMセンターでは、漢方医療に関するエビデンス創出や、漢方診療の標準化に向けた研究などが行われている他、将来の未病制御社会を目指した産官学連携大型プロジェクトが動いております。

教育に関しましては、医学部教育、大学院教育の他、医師・鍼灸師・薬剤師などに対する卒後教育が盛んに行われております。特に、本来の漢方医学をきちんと継承しつつ漢方医学の臨床や研究を教育しうる数少ない施設として、当研究所は重要な役割を果たしております。

以上に加え当研究所は、国内の漢方医学関連学術機関と共同した研究活動、日本東洋医学会・全日本鍼灸学会・和漢医薬学会など漢方関連学会における活動、関連企業と連携した産学プロジェクトなど、漢方医学の普及や発展につながる様々な活動を行っております。また国際的にも、先に紹介したWHO伝統医学協力センターとしての活動だけではなく、海外の伝統医学研究機関と連携協定を結び、国際的な漢方関連学会にも積極的に参加するなど、世界を視野に入れた活動も行っております。

漢方の起源は古代中国医学に求められますが、長い歴史を通じて日本人の体質や気質に合った形に変容しており、茶道や能などと同様、日本文化としての一面も有しております。この文化的側面も加味しながら本来の漢方医学をきちんと継承・発展させ、そのことを通じて日本国民の皆様はもとより、世界の人々の健康にも寄与するのが当研究所の使命であると考えております。

所員一同、今後一層精進する覚悟ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。