当研究所は長年、多くの研修医(レジデント)、研修生を育んできました。
研修したい方、研修内容に質問のある方どうぞ御連絡ください。
これら以外にも質問のある方、どうぞ御連絡ください。
堀田 広満(2009年度入局)
日本東洋医学会認定 漢方専門医
日本小児科学会認定 小児科専門医
自信をもってお勧めします。「東洋医学の研修? それなら北里!」。
私は1999年(医師4年目)、小児科専門医となりました。白血病など悪性腫瘍が専門で骨髄移植、末梢血幹細胞移植などにたずさわりました。私が研究の場に身をおいた2002年から2004年は、ちょうど遺伝子からタンパクへ、genomeからepigenomeへ、生物学の研究手法がdownwardからupwardへと移り始めた頃です。要素還元論の限界、科学の歴史の浅さを痛感し、東洋医学の哲学に惹かれました。
東洋医学の研修先を探した当時、北里大学東洋医学総合研究所には多くの利があると気づきました。国内で一番伝統がある。大塚敬節、矢数道明など東洋医学の第一人者が所長をつとめてきた歴史がある。古典研究のメッカである。最初に手に入れた教科書『漢方診療のレッスン』の著者、花輪所長に直接指導をしていただける、等々。研修に胸躍らせたものでした。
「来て本当に良かった!」。北里で研修を終えた感想です。エキス剤と違って刻み生薬は効果が強いこと、どういうケースにどの処方を用いればいいのか、どのタイミングで処方を変更するべきなのか、など正に「百聞は一見にしかず」です。ところで医局旅行、卓球大会などの催しが北里にはあります。私も自分の歓迎会なのに何故かギターをかき鳴らし、忘年会の余興で中学生以来封印してきたムーン・ウォークを披露してしまいました。ちなみに芸は強制ではないので御心配なく(笑)。
要素還元論、単純系、ユークリッド幾何学、古典力学はstaticなものを捉えることには長けており、その哲学に裏打ちされた西洋医学を否定するつもりは毛頭ありません。しかし「補う」「温める」など西洋医学が苦手とする治療をふくめ、東洋医学にはdynamicな面白さがあります。西洋医学と東洋医学、両者の良いところを伸ばせば患者さんのQOLをさらに良くすることが可能です。
アメリカのNIHは伝統医学の重要性に気づき、その研究費は毎年約1億2000万ドルと膨張しています。外に眼を向けると伝統医学は再評価の気運が高まっているのです。システム生物学、複雑系、リーマン幾何学、量子力学などdynamicなものに向かって時代はシフトしはじめたと思います。
東洋医学は信頼できる師匠のもとで学ぶ方が確実に上達します。経験上、間違いありません。私も独学を試みましたが無理でした。迷っている医学生&ドクター。ぜひ気軽にご連絡ください。北里大学東洋医学総合研究所があなたの期待に応えます!