未病とは

■未病とは

未病

健康診断や人間ドックでは異常がないと診断されたのに、どうも胃腸の調子がすぐれない、疲れやすいなどの身体的・精神的不調を感じることはありませんか? このような状態を漢方医学的には未病と言います。 まだ病気にはなっていないが、放っておくと病気になる可能性がある状態のことです。

西洋医学的見地から行われる健康診断や人間ドックは、疾病を早期発見するものですが、そもそも疾病を予防するためには病気になる前の段階(未病状態)を検知して対処することが有用であり、それは漢方の得意分野なのです。

健康と病気関係性

■漢方ドックとは

漢方特有の診察方法(問診、舌診・脈診・腹診)から、漢方医学の基本概念である虚実・寒熱・気血水を用いた体質判定を行い、病気発生前の未病の段階を検知するのが漢方ドックです。
漢方ドックは、漢方医学的見地から早く対処できるように、病気の予防に重きを置き、疾病予防を目的としています。

漢方特有の診察方法 漢方医学の基本概念
漢方特有の診察方法 漢方医学の基本概念
漢方ドック

概要

かんぽうと現在

かんぽうと現在

漢方は古代中国の医学を基本としていますが、日本人に合うように独自に発展してきた日本の伝統医学です。明治時代の初期までは、漢方が日本の医学の主流でした。
漢方診察は、漢方医の“五感”を活用して行われ、医師の“経験”や“勘”で治療方針が決まります。この“五感” “経験” “勘”は、文字で表現することが難しいため、口で直接、伝授する口訣が重視されるようになりました。そのため、診断過程は、専門家以外にはわかりにくく、まさに暗黙知と言われています。
一方、漢方薬を構成する生薬ですが、日本で使用している生薬の約8割を海外(主に中国)からの輸入にたよっています。

暗黙知に頼ってきた漢方診断。漢方の専門知識を必要とするため、広く普及していない。また、生薬資源の枯渇や価格高騰のため、生薬の品質低下や安定供給が問題になっている。

かんぽうと現在

かんぽうと現在

自然との共生に根ざす漢方医学は、心身全体への穏やかな介入手段であり、全世代の未病段階からの健康管理を可能とし、疾病罹患率を減少させ、健康寿命の延伸や医療費の削減にもつながります。

ICTを用いた漢方未病制御システムの確立

ICTを用いた漢方未病制御システムの確立

漢方診療標準化プロジェクト

*長年の叡智の蓄積によって確立された漢方診断のプロセスを可視化することを目的に漢方診療専門家によって結成

生薬品質可視化・評価技術の開発

※ICTは「Information and Communication Technology」の略で、日本語で「情報伝達技術」を意味します。

生薬の品質保証体制の確立

生薬の品質保証体制の確立

生薬品質可視化・評価技術の開発
生産者、自治体、研究機関と連携した生薬コンソーシアム

安全高品質な漢方ICT医療を用いた未病制御システム

10年先の未来 未病を検知し、病気を予防する社会

イメージ動画で解説

イメージ動画で解説

日本漢方が全世代の健康をサポート

日本漢方が全世代の健康をサポート

北里大学東洋医学総合研究所 COI STREAM

COIについて

COI

COIについて

北里大学東洋医学総合研究所は、文部科学省および国立研究開発法人科学技術振興機構による「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」 において、平成27年度より北海道大学『食と健康の達人』拠点のサテライトとして、正式なCOI拠点に採択されました。COI STREAMコンセプトは、『10年後、どのように「人が変わる」のか、「社会が変わる」のか、その目指すべき社会像を見据えたビジョン主導の研究開発プログラム』であり、既存の概念を打破し、これまでにない革新的なイノベーションを創出するイノベーションプラットフォームを我が国に整備することを目的とするものです。当研究所は、COI プログラムにおいて、ビジョン1「少子高齢化先進国としての持続性確保」の実現に向けて、「未病を検知し、病気を予防する社会」を目指し、研究開発に取り組んでいます。

研究概要

薬食同源の考えを根本に有する漢方医学は、未病(疾病に至る手前)の段階での健康管理に親和的であり、様々な疾病を予防する機能を有していると考えられます。科学化した漢方医学の活用は、健康増進・健康寿命の促進にも効果が期待され、医療費の削減に繋がります。
本研究では、現代医学観点から未病制御システムを解明しつつ、大規模臨床データに基づくICTを利用した漢方ドックや漢方ヘルスアドバイザーを確立し、新たな21世紀型医療システムを提案します。一方、未病治療薬としての安全・高品質な日本型生薬生産についても、生薬品質評価体制を構築し、新たな産業を起業します。

未病制御システム

実現の鍵となる研究開発テーマ

  1. 大規模臨床データに基づく、未病検知を目的とした漢方未病制御システムの確立と普及
  2. 未病治療に用いる安全・高品質生薬の科学的評価方法の開発と、生薬品質保証体制の確立
  3. 現代医学的観点から見た漢方医学の未病制御システムの解明

ごあいさつ

 皆様は漢方薬に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?天然の素材を利用しているので身体に優しい、副作用が少なそう、西洋医学で解決しないときに頼りになりそうなど、好意的にとらえられることがある反面、非科学的でうさんくさい、苦い、長期間飲まないと効かない、漢方は自分に合わないなどの理由で忌避されることもしばしばです。いずれの印象にも一理あり、また、誤解されている面もあります。
 日々の食事は心身の健康を保ち、病気を予防し、活動の源となります。他方、薬は病気から健康を回復させます。漢方薬はこの両者の側面を持ちます。病気を予防しながら健康を保つ一方で、病気になった場合にはそれを治療して健康を回復します。その上、天然素材を利用するため、長期に摂り続けても健康被害が比較的少ない(ゼロというわけではありませんが)という安心感もあります。我々のプロジェクトではこの漢方薬のメリットを最大限に活かし、健康と病気の狭間にある未病という状態を漢方で解決する取り組みを行っております。未病状態を漢方ドックで発見し、安心で質の高い生薬・漢方薬を服用することで治療し、皆様が少しでも長く健康状態を保てるようなシステムの構築を目指してこれからも活動を続けて参ります。

  

所長 小田口 浩

所長 小田口 浩

北里大学東洋医学総合研究所

所長 小田口 浩

実施体制

北里大学サテライト

サテライトリーダー:小田口 浩

 

◆ 漢方未病制御システムの確立

  • 北里大学 東洋医学総合研究所
  • 自治医科大学 地域医療学センター 東洋医学部門
  • 千葉大学大学院医学研究院 和漢診療学
  • 東海大学医学部 専門診療学系漢方医学
  • 富山大学医学部 和漢診療学講座
  • 富山大学和漢医薬学総合研究所漢方診断分野
  • 富山大学大学院 医学薬学研究部バイオ統計学・臨床疫学教室
  • 福島県立医科大学 会津医療センター 漢方医学講座

◆ 生薬品質保証体制の確立

  • 北里大学 東洋医学総合研究所
  • 北里大学薬学部生薬学教室
  • 大峰堂薬品工業(株)
  • (株)ウチダ和漢薬
  • 公益社団法人東京生薬協会
  • 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 薬用植物資源研究センター
  • 国立医薬品食品衛生研究所生薬部

◆ 漢方医学的未病制御の解明

  • 北里大学 東洋医学総合研究所
  • 北里大学大村智記念研究所 和漢薬物学研究室

北里大学サテライト

サテライトリーダー:小田口 浩

◆ 漢方未病制御システムの確立

  • 北里大学 東洋医学総合研究所
  • 自治医科大学 地域医療学センター 東洋医学部門
  • 千葉大学大学院医学研究院 和漢診療学
  • 東海大学医学部 専門診療学系漢方医学
  • 富山大学医学部 和漢診療学講座
  • 富山大学 和漢医薬学総合研究所漢方診断分野
  • 富山大学大学院 医学薬学研究部バイオ統計学・臨床疫学教室
  • 福島県立医科大学 会津医療センター 漢方医学講座

◆ 生薬品質保証体制の確立

  • 北里大学 東洋医学総合研究所
  • 北里大学薬学部生薬学教室
  • 大峰堂薬品工業(株)
  • (株)ウチダ和漢薬
  • 公益社団法人東京生薬協会
  • 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 薬用植物資源研究センター
  • 国立医薬品食品衛生研究所生薬部

◆ 漢方医学的未病制御の解明

  • 北里大学 東洋医学総合研究所
  • 北里大学大村智記念研究所 和漢薬物学研究室

北里大学東洋医学総合研究所 COI STREAM

研究テーマ

COI

北里大学東洋医学総合研究所 COI STREAM

活動/イベント

COI

よみもの
かんぽうとわたし

「漢方とはなにか」、身近にあって実は知らなかった漢方についての様々なお話を、「ネコのかんぽ」と「わたし」が楽しく解説。あたたかみのある絵本のような読み物です。
★画像をクリックすると、バックナンバーをお読みいただけます《PDFファイル》

よみもの

かんぽうとわたし

「漢方とはなにか」、身近にあって実は知らなかった漢方についての様々なお話を、「ネコのかんぽ」と「わたし」が楽しく解説。あたたかみのある絵本のような読み物です。

★画像をクリックすると、バックナンバーをお読みいただけます《PDFファイル》

pagetop