北里大学 獣医学部 動物資源科学科

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動物資源科学科実習紹介−動物飼育管理学実習(7)

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正しいハンドリングによる負担軽減は動物に対する配慮の基礎

2017年7月31日

  第7回目は動物の行動の原理とそれを制御する原理、さらに実際の方法を学びます。これにより動物にとっての恐怖心やストレス負荷を最低限に押さえつつ、人間は必要な処置をおこなうことができるようになります。

  北里大学 獣医学部 動物資源科学科の教育における特色の一つに実習科目が充実していることが挙げられます。また、東北地方に位置するキャンパスで、校内に附属農場があり、いつでも動物を用いた実習が可能であるということも大きな特色の一つです。
  ここでは数回にわたり2年次前期に開講される実習科目の「動物飼育管理学実習」を紹介していきます。

【動物の行動制御】
  今回は、動物を扱うときに必ず必要となる「ハンドリングと行動の制御」の実習についてです。
  動物は決して「勇敢で大胆」な生き物ではありません。「慎重で臆病」な生き物です。そのため人間が与える新しい環境や人間の操作・処置が恐怖心やストレスとなります。管理者はそれを理解して、如何にストレス負荷の少ないハンドリング方法を取るかを考える必要があります。

  牛は人間の十倍以上の体重がありますが、実はとても臆病です。地面の段差や小さな穴も嫌がって進もうとしません。また、人間にも奥行きがあると思って自分と同じ大きさに見えるため、人間にも警戒心を持ちますが、人間が棒などを持ってさらに大きく見せると後ずさりをして逃げようとします。

   日本では昔から牛を扱う時に鼻輪(はなわ)を用いています。鼻輪を装着するときには若干の痛みを伴いますが、飼育中に行動を制御するときには、軽く鼻輪やロープを引くだけで人間の言うことを聞くため、全体的に見れば牛に掛かるストレス負荷が低下していると考えられます。

  群居性の高い羊を扱うときには一頭ずつ扱うよりも、「群れ」として扱う方が羊・人、両者にとって安全です。また羊に対するストレスも加わりにくいのです。羊はみんなと一緒にいることにより、暴れたり飛び跳ねたりせず、人間は簡単に捕まえることができます。詰め込み、動くスペースがないことで、「突進」して羊が怪我をすることも防げます。群居性の羊の性質を上手く利用しています。

  カギ型をした道具や輪にしたロープを頸に掛けて羊を「不動化」することができます。これにより作業者が一人きりでも羊に処置をしたり、治療をしたりすることができます。ただし、羊にもそれなりのストレスが掛かりますから長い時間はおこないません。

  ハンドリングと行動制御にはさまざまな方法がありますが、ポイントは、いかに動物に恐怖心やストレス負荷を与えないか、です。そのためには扱う人が適切な知識と技術、そして経験を持つことが不可欠です。

  十和田キャンパスでは敷地内に農場があるため、講義や実習で必要な動物をいつでもすぐに利用することができます。また、動物資源科学科の学生ならば誰でも、農場の動物や研究室の動物の世話をすることができ、毎日の経験から、知識と技術を積み重ねることができます。

  • 写真1:行動制御のポイントについて実際に牛を前にして説明を聴く学生です。
  • 写真2:牛が落ち着いた状態で扱えば、箒で軽く触るだけで牛を移動させることができます。棒を下げて近寄ると、警戒はしていますが牛は逃げません。
  • 写真3:牛が落ち着いた状態で扱えば、箒で軽く触るだけで牛を移動させることができます。棒を下げて近寄ると、警戒はしていますが牛は逃げません。
  • 写真4:牛が落ち着いていれば、叩いたりしなくても、プレッシャーをかけたり、軽く触るだけでも牛は移動します。
  • 写真5:今回用いた牛は落ち着きすぎているのか、学生が目の前で大きなアクションをしても、不動の状態でした。こういうときもあります。
  • 写真6:次は、鼻輪に着けたロープを持って牛の動きをコントロール。移動させるにもロープを軽く引くだけで、暴れたりせず、人の指示に従ってついていきます。
  • 写真7:一方、「頭絡(とうらく)」という、頭全体にかけたロープを引くと、牛は、なかなか指示に従わなかったり、好きな方向に動こうとして抵抗します。
  • 写真8:次は羊の運動場に移動して、群れで移動する羊たちの行動制御を試みます。まず、学生一人でチャレンジしますが、なかなか追い込みたい小屋に入ってくれません。
  • 写真9:そこで助っ人登場。今度は複数の学生で羊舎の枠の中に誘導しました。
  • 写真10:今度はだいたい上手に追うことができ、全ての羊を小屋の中に入れました。
  • 写真11:まずは教員のデモンストレーションです。まず、「尻もち姿勢」をとらせました。これも「保定」ですが、自分の手がふさがっているので、できることが限られます。
  • 写真12:これはW字形をした「カギ型枠」を用いた保定です。道具を使うことにより手を離せるので、色々な作業・処置が可能になります。
  • 写真13:羊を使った個体の制御は全員がおこないます。自分たちが使う羊を「受け取り」、空いているスペースまで誘導しますが、これがなかなか…。
  • 写真14:逃げる時は跳びあがってでも逃げますが、動かないときは、いわゆる「テコでも動きません」状態です。4本の足を地面に踏ん張って抵抗します。
  • 写真15:保定をするために、まず寝かせたいのですが...。「もっと力を入れなさいよ!」、「力、出してるわよ!ちっとも持ち上がらないのー。」
  • 写真16:「尻もち姿勢」までたどり着きました。「次は何をするんだっけ?」
  • 写真17:これは輪にしたロープを用いた保定を試みている所ですが、ロープの掛け方がちょっと違うようです。
  • 写真18:ハイそれではついでに歯の検査をしましょうね(?)
  • 写真19:これは「シープストレッチャー」による保定です。羊を仰向けに寝かせ、「日光浴」をさせます(ウソです)。羊が仰向けに寝てくれれば、両手を使って様々な処置や作業ができます。
  • 写真20:一通りの保定が終わり、カメラを向けるとピースサイン。学生の反応は殆ど「条件反射」です。
  • 写真21:これはU字型の首かせがついた保定台による不動化です。羊は立った状態ですので、あまり負担がかからない方法です。妊娠している羊などの処置に有効な方法です。

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