北里大学 獣医学部 獣医学科

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第432回 獣医学科セミナー<Faculty seminar>

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  第432回獣医学科セミナーを以下のように開催いたします。教職員および学生のご参加をお待ち申し上げます。

タイトル 狂犬病の新規診断法の開発と狂犬病排除に向けたSATREPSプロジェクトの紹介
演    者 朴 天鎬(獣医病理学研究室)
セミナー内容
(要約)
  狂犬病は狂犬病ウイルスに感染した犬やその他の動物に咬まれることで引き起こされる人獣共通感染症である。治療法は確立されておらず、発症すると重篤な神経症状を伴いほぼ100%死亡する。世界では年間約59,000人が狂犬病によって死亡し、約2,000万人が曝露後予防処置を受けている。死者の大部分はアジアとアフリカの途上国が占めるが、これらの国や地域から狂犬病がなくならない理由は加害動物が狂犬病ウイルスに感染しているかを正確に診断・報告するサーベイシステムが整備されていないことや狂犬病対策に莫大なコストがかかることが挙げられる。
  従来の狂犬病の確定診断は、脳組織のスタンプ標本を用いた直接蛍光抗体法によるウイルス封入体(ネグリ小体)の確認であるが、この手法は死体の頭を開ける(開頭)必要があり、蛍光顕微鏡などの高額な設備投資が伴う。そのため、途上国の診断ラボではあまり普及していない。また、フィリピンなどアジアの狂犬病流行国の多くが温暖・多湿な気候であるため、死後の脳組織の急速な融解が確定診断の妨げとなっている。
  我々はフィリピン熱帯医学研究所RITMと共同で脳に代わる新規診断法の開発に着手し、これまで狂犬病発症犬の鼻頬部洞毛(ヒゲ)と鼻鏡部粘膜組織が新規の診断材料として極めて有用であることを報告している。
  今回のセミナーでは、脳に代わる皮膚組織を用いた狂犬病診断法の開発と実装に向けた取り組み、そして2018年8月に採択されたSATREPS(地球規模課題対応国際科学技術協力、2018年8月〜2023年8月) プロジェクトの概要について紹介します。