獣医学部での実習等で生体を利用する場合の考え方

2021年7月27日
北里大学獣医学部


獣医学部での実習等で生体を利用する場合の考え方

飼い主様の大切な動物に自信を持って触れることができる卒業生を、臨床等の現場に、責任を持って送り出すことは本学部の社会的使命であり、そのため、卒業までの学部教育の一部実習においては生体を用いざるを得ません。一方で、これら実習に用いられる動物たちもまた、命あるものであり、その種類に応じた生態や習性等を考慮し、実習の目的の範囲の中で、適正に取り扱われなければなりません。

個々の実習においては、その実習目的を達成する範囲において、動物たちの苦痛を削減し、あるいは、軽減することを目的として、「3Rs」の原則の実践、すなわち、苦痛の発生しない代替法の利用(Replacement)を検討し、動物を用いざるを得ない場合には動物たちの数を可能な限り少なくすること(Reduction)に努め、かつ、個々の動物たちに発生する苦痛を軽減(Refinement)しなければなりません。

また、実習時以外の時間は、動物たちにとっての安息の時間であることを認識し、「5つの自由(The Five Freedoms for Animal、5Fs)」の原則の実践、すなわち、動物たちの、飢え・渇きからの自由、不快からの自由、痛み・負傷・病気からの自由、本来の行動がとれる自由および恐怖・抑圧からの自由を守ることが重要です。

上記の「3Rs」および「5Fs」の原則を理解し、実習中および実習以外の時間においても実践することは、学生さんたちにおける「動物たちが命あるものであること」の真の理解につながるものと考えます。

本学部では、上記の「3Rs」および「5Fs」を含む動物福祉および実験動物倫理に関する取り組みとして、様々な実習において代替法(シミュレーターなど)を取り入れ、参加型臨床実習を導入するとともに、動物福祉に関する相談窓口を設置致しております。

また、新1年生および新2年生オリエンテーション時の実験動物の教育訓練に加えて、下記の科目を開講いたしております。

1V 獣医学概論・・・ ・・・・・・3時間
2V 獣医学入門講義・・・・・・・ 30分
3V 実験動物学講義・・・ ・・・・6時間
3Z 実験動物学講義・・・ ・・・・5時間
3Z 動物福祉論・・・・・・・・・15時間
4V 獣医倫理・動物福祉学・・・・15時間