21世紀を担う人材の育成と高度な学術研究を推進する大学への社会的な期待はますます高まっています。それに伴い、教育・研究・医療及びそれらの成果の普及を通して公共の福祉と文化の向上、社会の発展に寄与する大学への期待も、従来の教育・研究の役割に加え、多様で社会のニーズを色濃く反映したものに広がってきています。
大学が社会の広範な要請に応えその公共的役割を果すためには、教員は、使命感と倫理観をもって教育・研究・医療・社会連携を意欲的に遂行することが求められます。教育と研究に携わる教員の使命感と職業倫理の基盤は、学生を始め関係当事者に対する人権の尊重と誠実性に根ざしています。
生命科学・医療科学の領域で高度の学術研究と専門職業人の育成に取り組む北里大学の教員は、自律的な意思をもってこの基盤に立ち、
建学の精神(北里精神)と
大学の理念、教育方針の下に、学生の学習を支援し、学生が能動的な学習者として自らの入学目標を達成できるよう、知的営みの先達として導くことを期待されています。
本学教員はこれを第一義とすべきことを認識していなければなりません。また私立大学である本学は、教育の成果をもって学生の経済的負託に十二分に応える義務を負っており、それはまた本学の果すべき説明責任の一端でもあります。以上のような基本的認識への理解がこの「北里大学の求める教員像」の前提であります。